
「あなたがやらなきゃ誰がやる」2008年に初めて参加したアニュアル・ミーティングのトロント大会は、私の人生を変えました。それ以降、多くのクライアントの人生を変えるお手伝いをしてきました。きっかけは、登壇したJohn McTigue会員の問いかけでした。
「あなたがやらなきゃ誰がやるのでしょうか。できないなら、誰かに道をお譲りなさい」私がまさに必要としていた警鐘でした。
当時の私は、この業界でやっていくための目的を模索していました。壇上のMcTigueから「あなたの手助けが必要な人を知っていますか」と問いかけられた時、具合が悪くなりました。当時、私はまずまずの成功を収めていました。友人のネットワークもあったので、「本来なら自分が知人にも保険を勧めるべきだ」と分かっていました。けれども、それをしませんでした。
友人たちは、私が保険アドバイザーであることは知っていましたが、「生命保険に加入したい」と言って来る友人はいませんでした。誰も、所得補償保険や重大疾病保険の話題を出しませんでした。
McTigueの話を聞いて具合が悪くなった理由は、自分の怠慢に気づいたからでした。周りの友人に、生命保険というギフトを届けていないことは、自分の怠慢だと気づいたのです。何百人という見知らぬ人を救ってきたのに。おわかりですね。私は友人とこの手の話をするのが苦手でした。
恥ずかしかったからでしょうか。それとも拒絶されることを恐れたのでしょうか。両方かもしれません。しかしこの時、心の底から、これまでの姿勢を改め、友人の人生を変える努力をしなければならないと痛感しました。
そこで親しい友人や大切な人を25名抜き出してリストを作り、手紙を書きました。
今日お手紙を差し上げたのは、あなたとご家族を大切に思っていることをお伝えしたかったからです。私の仕事の内容をご存知でしょうか。生命保険と所得補償のアドバイザーをしています。あなたのご家族が、生命保険によって経済的に守られているかどうかを確認することは、私の職業使命として大変重要です。
数日以内にお電話で、私のサービスとアドバイスに関してお話しできればと思います。私との関係が近すぎて不安だとお考えでしたら、信頼できるアドバイザーをご紹介いたします。
あの日、Johnが私に気づかせてくれたように、皆さんにも行動して頂きたいのです。生命保険というギフトを周りの人に届けて頂きたいのです。この手紙を送付してからわずか4か月後に、親友のひとりであるChrisが、心臓発作を起こして入院しました。重大疾病保険に加入していたので、彼に小切手を届けることができました。それは、療養中の友人に経済的安定を与えました。彼を見捨てずに救った私は、幸せ者です。だから皆さんも、ご友人を助けてあげて頂きたいのです。
どうか周りの方に、あなたの仕事について説明し、「力になりたい」と申し出てあげてください。
新しい顧客だけではありません。私は最近、保険の解約や減額を申し出るクライアントを説得する仕事に、多大なエネルギーを注いでいます。
もちろん、クライアントがいつも私たちのアドバイスに従うとは限りません。けれども、もし保険を解約したいというクライアントがいたら、少なくとも「説得」という困難な取り組みから逃げないでください。John McTigueは「これは私たちの問題ではなく、クライアントに関わる問題です」と言いました。自分達のために説得するのではありません。クライアントのために説得するのです。
これに対処するため、私たちは解約・アドバイス断り状を作成しました。手紙の主旨は、責任の所在がクライアントにあることを明らかにし、配偶者にもお知らせする、というものです。ご主人様が、「保険を解約したい」と一方的に言って来られるケースはたくさんあります。しかし、私たちの手紙を読んだ賢明な奥様から、解約を断固拒否されると、再びかしこまって私を訪れてくれます。十分な情報を得た上で、意思決定できるようにお手伝いをし、決断によってもたらされる実態を知って頂くことが狙いです。
保険金請求に関する約束を、書面で残すことも一案です。アドバイザーの多くは、「保険金請求時にはお手伝いします」と約束します。もう一歩踏み込んで、その約束を書面に残します。文字で読み返すことができると、クライアントにとって大きな意味を持ちます。アドバイザーとしての私たちが、いかに重要な存在であるかを再認識し、いつか保険金を請求する時に、世話になる人だ、と実感します。
この約束の文書は、あらゆるコミュニケーション手段で登場します。私たちは、このポスターを作って額装し、重役会議室に掲げ、会議中にクライアントの目に触れるようにしています。
さらに、SNSを活用して、積極的にクライアントの人生に影響を与える取り組みもしています。Facebookを使って、クライアントの近況に目を配り、私たちがお役に立てそうな場面を探します。クライアントのRachelとKimは、不運にも骨折し、そのことをSNSに投稿していました。早速ふたりに、お見舞いのメッセージを送り、所得補償保険の請求フォームを手配した事を伝えました。私の事を思い出し、電話をかけてみようかと思っていた矢先に、私から連絡が入ったので、ふたりは大変感激していました。クライアントは積極的なサービスに心を動かされます。
低コストで、たいした労力も要りませんが、クライアントの想像を超えた感動を与えてくれます。
最後にお伝えしたいことは、既存のクライアントにお願いして、見込客を「待たせて置く」という状況を作り出すことです。スクリーンをご覧ください。これは私が実際に送っている手紙です。MDRTの大会後や、休日明けに大きな力を発揮してくれます。[ビジュアル]私の留守中に、既存のクライアントにメールで通知しておきます。オーストラリアに帰国する頃に、見込客が待っているという状況を作り出す事が狙いです。
簡単で、わずかな手間でできて、しかも効果抜群です。クライアントが変わらぬ信頼を寄せてくれていることに、感謝する機会にもなります。また、あなたが新規クライアントを歓迎し、待っていることを再告知する場にもなります。最も重要なのは、手助けが必要な時や、保険金請求をする場合には、いつでもあなたを頼ればいいと知ってもらうことです。信頼できるアドバイザーとして、あなたの存在を意識してもらうことが重要です。

Peter Jason Byrne, は、4回のCOTと2回のTOTを含め9年間会員。本拠地はオーストラリア。15年以上に渡り、Mr. Insuranceチームを率いて多くのご家庭と事業に適切な保険をお勧めしている。業界では尊敬されるリーダーとして活躍している。