
今日この会場には、約15,000人の優れた金融専門家が集まっています。ここにいる全員が、毎年新たなレベルにステップアップしたいと願っています。あなたならそれをどう実現しますか。クライアントに新しくより良いサービスを提供し続けるにはどうしたらよいでしょうか。
私はあるMDRTの大会での講師の話を思い出しました。それはクライアントや見込客がオフィスに入室してきた時、どのように出迎えるかという話でした。飲み物やお菓子を選んでもらえるようにメニューを用意したリ、オフィスを自宅の様に居心地の良い空間にする努力をしたそうです。今ではこれらの素晴らしいアイディアは定着し、私のオフィスでは自然にこの様な対応ができるようになっています。そして更なる向上を目指し、何ができるのかを探求し続けています。
ここ数年、我々はクライアントの「悩みの種」を見極めその分析を始めました。クライアントが心を痛める経済的懸念は何でしょうか。個人的な危機に直面した時、お客様が不安に思うのは何でしょうか。私たちはそれらの問題を特定し、可能な限りその難局に対処しています。これにより多くのクライアントには共通点があることを発見しました。クライアントに寄り添うことで結びつきがさらに強固になり、提供した商品に関してだけでなく経済面全体の平和と幸福に関わるようになりました。我々は彼らの人生という旅の重要なパートナーになります。いくつか例を挙げてお話ししましょう。
最近夫を亡くした女性のクライアントがいました。ご主人がずっと財務管理をひとりで担当していました。彼女は、長年連れ添った配偶者の死に大きなショックを受けただけでなく、光熱費の支払い等の財務管理の実務が全くできないという事実に打ちのめされました。彼女は泣きながら我々のオフィスを訪ねてきました。この様な事態を避けるために、私たちは請求書の支払いガイドを作成しました。現在見込客とクライアント全員にそのガイドを渡し、いつどのように請求書の支払いをすればよいか記録できるようにしています。誰もが利用でき、日々の財務管理でミスのないよう分かり易いデザインにしています。我々のオフィスでは、このガイドを含めたNew Client Kitを見込客全員にお渡しするサービスを行っています。
親を亡くしたクライアントが、途方に暮れてあなたのオフィスを訪れてきたことはありませんか。書棚や地下室、使っていない寝室、台所のカウンターを掃除していて亡くなった両親の「財務関係書類箱」を見つけて困った、というケースが頻繁にあったため対策を講じました。
我々のチームは、独自の「レガシー・ボックス」を創りました。クライアントはこれを使い自分で書類の整理できます。身分証明や資産や財政の情報といった重要書類の全てを安全な場所に素早くまとめられるようにデザインしてあります。不幸が起きてしまった場合を考え、経済状態や重要文書が子ども達にも分かるようになっています。資産の規模に応じて、ご契約を頂いたクライアントへのサービスとしてこのレガシー・ボックスをお渡ししています。これを利用し始めたお客様からは素晴らしいフィードバックを頂いています。この様に、あるようでなかなか無い便利なサービスを実現させました。
この2つのアイテムは、クライアントに新しいより良いサービスを提供するため、我々のチームが協力して開発したものです。
我々のオフィスでは、毎年その年のテーマを決めます。昨年は「クライアントが自分で整理できるようにする」でした。今年は「クライアントとの信頼関係を素晴らしいものにする」です。毎月のミーティングでは、テーマをもとに開発や発展に取り組み、クライアントの心を掴むマーケティング方法について話し合います。チームの努力があってこそです。クライアントへの優れたサービスを追求するかぎり、我々の新しいアイディアの開発には終わりがありません。

Juli McNeely, CFP, CLU, は2回のコート・オブ・ザ・テーブルを含め、12年間MDRT会員としてMcNeely Financial Servicesを経営している。NAIFA初の女性会長を務めるとともに、WIFS(保険と金融サービスに従事する女性の団体)のメンバーである。2011年にはNAIFA–ウィスコンシン支部より名誉あるA. Jack Nussbaum Distinguished Service Awardを受賞し、2013年にはLifeHealthProの"Top 20 Women You Need to Know"に選出された。そして2015年にはWIFSより Woman of the Year を受賞した。