自転車に乗るなんて誰にでもできる簡単なことだと思っていました。だからレースで走ることにしました。

私は友人でクライアントのAbdoと面談をしていた時のことです。彼はレバノンのサイクリング・クラブの会長です。その時に2013年1月にキプロス島のレースに参加するつもりだと聞きました。こんな感じでした。「僕も参加できるかな」「Naji、参加するにはレース用のロードバイクがいるよ」「それはレンタルできるかい」「できるけど練習なしでは無理さ。何しろ300kmのレースだから」

「家の近所で自転車に乗っているから大丈夫」と言うと、彼は「頭がおかしいんじゃない。1日に100km走って、それを3日間続けるレースだよ」「参加費用はかかるかい」「ああ、かかる」「じゃあ、費用を払うから参加させてよ」という展開でした。

Abdoは私の登録手続きを済ませ、私はレバノン国旗と自分の名前が書かれたTシャツを受け取りました。次にヘルメットと手袋を買いました。出発前にレース用ロードバイクを借りてキプロス島に行きました。

私たちのグループはホテルに到着しました。バイクを準備する前に、他の17人が「寝る前に夕食を食べに行こう」と言うので、みんなでレストランに行きました。何を食べたいか聞かれたので「チーズバーガー」を注文したいと言いました。彼らは翌日のレースに備え、エネルギーになる鶏肉やパスタを勧めました。でも私はバーガーがいいと言い張りました。それから何を飲みたいか聞かれました。彼らは全員果物のジュースなどノンアルコールの物を選びましたが、私はビールを頼みました。そのことに彼らは驚いていました。私とビールを分け合って飲んだのはたった一人でした。食後に私が葉巻を取り出した時には、皆ショックを受けて席を変え、私から離れました。みんなから「Naji、僕らは休暇ではなくレースのために来ているのを分かってるのか」と言われました。

夕食後ホテルに戻り、翌日のレースに向けて準備を整えました。

翌日レースが始まり、私は23カ国から参加した180人の競技者の真ん中からスタートしました。私はエネルギーを節約しようとゆっくりペダルをこぐことにしました。しかしその日は強い風が吹いていました。スタートから約1分後、私は競技者全員の後方にいました。彼らに近づくためにもう少しペダルを速くこがなければならないと思いました。しかし2分後には私の前にもう誰も見えませんでした。振り返ると救急車と（リタイアした競技者が乗る）バスしかいませんでした。私は走り続け、最終的にこれ以上は進めない感じた45km地点でリタイアしました。バスに乗ってから私は運転手に大声で文句を言いました。「コース脇に食べ物やチョコレート、バナナが置いてあると聞いていたけど、そんなのなかったじゃないか！」運転手は ｢申し訳ありません。補給場所は3箇所ありましたがあなたは遅すぎて補給場所を撤収後にそこの地点を通ったので間に合わなかったのです｣と言われました。レースの2日目、私は60 km走りました。最終日には25 km走った地点で膝が燃えるように痛くなってリタイアしました。私はホテルに戻るとその日のうちにベイルートに戻りました。

翌日目が覚めてベイルート市内のサイクリング・ショップに行き、ロードバイクを買いました。それから1年間、夏も冬も毎週日曜日に練習を重ねました。

翌年のレースに参加しようと決意し、再びキプロス島を訪れました。私がどんなレースをしたと思われますか。3日間のレースで私は総合3位、銅メダルを獲得しました。

なぜ私が皆さんにこの話をしたのかお分かりでしょうか。 私はMDRTでホール・パーソン・コンセプトと決意と実践のパワーを学びました。MDRT会員として、決意すれば人生のあらゆる面でトップを達成できることを学びました。

ビジネスに力を注ぎ続け、毎年会員資格を更新し、会員の皆さんから得た色々なアイデアを実践することも学びました。

私は自転車レースでMDRT、そして決意のパワーを実体験できました。皆さんがこのグローバル・コンファレンスから何か一つ学んで帰られるのでしたら、練習がもたらすパワーと、最高の状態を維持するパワー、つまりMDRTの会員であり続けるパワーを学んでお帰りください。

Naji Haddad はレバノンの11年間MDRT会員。