
5年ほど前にあるご夫婦の依頼で面談のためにご自宅を訪問しました。ご主人は50歳くらいで、ティーンエージャーの息子さんが一人いました。さまざまなプランニングや、将来勇退後の資金のプランニングなどの話をした結果、ご主人が「OK Sunnyわかった。自分に万が一のことがあるといけないので、生命保険に加入したい。奥さんと一人息子のためにね」とおっしゃいました。
私は早速準備を開始しました。ところがご主人は「リタイアメント・プランはどうなっているの。私には401(K)プランがあり、会社の企業年金もあるけれど、むしろリタイアメント・プランから始めた方がいいじゃないかと思う」と言い出したのです。「これからは人生100年と言われているので、自分と妻が老後もお金の心配をしないで暮らせるようにしたい。そんなにすぐに死ぬはずがない」とおっしゃいましたが、まずは生命保険から始めることにしました。
しかし、お申し込みいただいた生命保険が成立する3日前にご主人は自動車事故で急逝なさいました。胸が張り裂けるような出来事でした。状況をご存じだった奥さまは生命保険の重要性を認識なさいました。誰にも明日のことは分からないという現実を。今日できることは今日対応しなければいけないと思い知らされました。
奥さまはご自分と息子さんの生命保険に加入なさいました。私にとっても悲痛な学習経験となりました。
時にはクライアントに強くお勧めし過ぎているかなと思うこともあります。その一方で、二度とあんな思いはしたくないとも思います。私はセールスパーソンではなく、アドバイザーであると自覚しているのでお客さまにはオプションを提示します。自分がベストだと思うプランを3つ提示して選んでいただくことにしています。その上で、私がベストだと思うプランはこれですと示しますが、最終判断をするのはクライアントであり、正しい判断をするのはクライアントの責任でもあります。
Sunny Jae Leeはカリフォルニア州の9年目MDRT会員
Contact: Sunny Jae Lee totalplanner365@yahoo.com