
By Antoinette Tuscano
地域によっては富裕層顧客のプールは大きくありません。その結果、同じ経営者、同じ専門職に複数のファイナンシャル・アドバイザーがアプローチすることになります。ほとんどの見込客は積極的な興味を持っていません。
ほとんどのアドバイザーはそこで諦めます。次の人にコンタクトを開始することでしょう。より多くの人にアプローチすれば、より早くYESに出会えるはずです。一方、一部のアドバイザーにとって、断りは始まりに過ぎません。
見込客にNoと言われると15年間MDRT会員でインドVadodaraのKulinchandra Ramanlal Patelはハッピーになります。「他のアドバイザーも断られているのだから、自分にはライバルはいない」と捉えているからです。誰かにNOと言われると、その方はまだファイナンシャル・プロテクションやリスク管理のニーズを自覚していなくて、解決策のコンセプトを把握していないという意味だと受け止めます。
「見込客が保険という言葉を聞いた途端にドアを閉めるようなことをすると、きっとこの方に売れる」とPatelは確信するのです。もちろん今すぐ売れるという意味ではありません。
「時間をかけて見込客のニーズや気持ちを理解するように努力を続けます。プロフィルを分析します。時には2~3年かかることもありますが気にしません。アプローチを続けます」とPatelは語ります。
アプローチと言ってもセールス・ピッチではありません。見込客は誰かから既に商品を勧められているはずです。Patelは何年にもわたって花を贈り、誕生日に電話をかけ、ケーキを贈ります。すると見込客はPatelの誠意といちずさ、そしてプロ意識に気付き、アポイントメントをくださいます。
ある方の場合、ケーキや花を贈り続け、さまざまな交流イベントで顔を合わせていたのにアポイントメントを得るまでに15年もかかりました。さらに5回の面談の末にやっとご加入いただきました。
「Noは永久ではありません。時間を経ると変わります」とPatelは言いました。
Kulinchandra Patel shreesaiad1@yahoo.com
トイレットペーパーとウェブ会議:危機のときに勝つ
By Matt Pais
2008-2009年のいわゆるリーマンショックの時、Bryon A. Holz, CLU, ChFCは何とかクライアントを落ち着かせる方法を模索していました。マーケットを説明する資料を送付する際に、気持ちを落ち着かせるというカモミールティーのティーバッグを同封してみました。
フロリダ州Brandonで活躍する24年間MDRT会員のHolzはセンセーショナルではなく、センス・セーショナルなサービス、すなわち感覚に訴えるサービスが必要だと確信しています。コロナウイルスによる危機では厚みのある封筒に疑問を持つ方がいらっしゃるのではないかという配慮からティーバッグを同封することはしていません。しかし、プリ・リタイアおよびリタイア済みの投資や生命保険をお預かりしているお客さまにコンタクトし、コミュニケーションをとる新しい手法を編み出しました。
これまでも投資、悪徳商法のニュース、メンタル・ヘルスなどさまざまなニュースをメール、郵送、ソーシャル・メディアで配信してきました。車で15分以内のお客さまには商品やサービスを説明した書類を自分で届けて回りました。書類と一緒にトイレットペーパーかワインか地元のレストランのテークアウトかデリバリーのできるギフトカードを添えました。
お客さまはHolzが来ることは知らされていましたが、ギフトについては知りませんし、ソーシャル・ディスタンスを確保したままお届けしました。
「つながりを確認し、思いやりを示しただけです」と彼は言います。
幸運なことにHolzはこういう状況に慣れています。今から2年前にスケジュール管理を担当する方を雇い、クライアントとのウェブ会議を開催しています。対面での面談の代わりにではなく、追加的につながる場面を増やすことを目指したのです。ということで、お客さまとのコミュニケーションの頻度は高く、充実していたので、今回の危機においてもお客さまがパニックになることもなく、むしろ新規ビジネスを得ています。
ルーティンのウェブ会議の際に、獣医師のお客さまが「今回のパンデミックを経験して自分と自分の収入が家族にとってかけがえのないものだと自覚した」とおっしゃいました。その結果、彼女は保障額を二倍にすることにしたので、必要な手続きを全て電話とメールで進めました。
別のクライアントはHolzに約$100万の投資管理を任せていて、半分を投資信託、残りを個人年金に入れていたのですが、リスクの少ない年金に資産を移動することにしました。「むしろマーケットが下がっている時期に移動することで、好調になったときのゲインが楽しみだとおっしゃいました」とのこと。
全てはお客さまが安心して過ごせるようにしっかり管理をし、先を見据えている結果です。
「私が発信しているメッセージは『こういう事態に備えたプランニングをしてきたので、必ずこれを切り抜けることができます。若干う回していますが、必ず最終目的地に到達できます』ということです。また、フロリダ在住のクライアントに対しては、嵐が来る時はうろうろしないで、船のハッチを閉めて備えます。スポーツにはこんなことわざがあります。『ボールの現在地ではなく、どこへ行くかに集中せよ』ということです」と語りました。
Bryon Holz bholz@tampabay.rr.com
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