
私は見込客探しが大の苦手です。知人に保険加入をお願いするのは大変でした。苦手意識を克服するためにあらゆる方法を試みました。飛び込み電話、住宅ローン利用者へのメール、リタイアメントについてのセミナーなどですが、ある出来事が全てを変えました。
いつものように飛び込みで公認会計士に電話をかけると、その方は新しいアドバイザーを探していました。彼は私の金融の知識に感心し、お得意さまを1人紹介してくださいました。その後ご自身のお客さま全員を紹介してくだいました。
その公認会計士との見直し会議では企業年金プランや資産税対策、大学教育資金などさまざまなプランニングのアイディアを伝授しました。2年後のある日電話が鳴りました。会計士は課税前所得の優遇策を探しているクライアントを紹介してくださいました。非常に複雑なケースでしたが私は共同経営者の協力を得て取り組み、5万ドルの保険料をお預かりしてクローズしました。
それまでは小さな案件ばかりを扱っていました。この5万ドルの事案(共同経営者と共同募集)のおかげで私は初めてMDRTの資格を得ました。経営者のための節税戦略は大規模なビジネスになることを学びました。また公認会計士が紹介してくださる事案は進捗が早くクローズ率も高くなりました。私はこの領域に魅力を感じており、直近10年間は専門的に取り扱っています。
紹介者はどこに?課題は何か?紹介者(Center of Influence英語では影響力の中心という意味。以下COI)はクライアントから信頼されている個人や専門家、士業の方々です。クライアントはCOIの提案に従い、COIが勧める人間をためらわず信用します。
見込客はCOIを信頼し、COIはアドバイザーを信頼しているので、面談するときアドバイザーはすでに見込客の信頼を得ています。これによりクロージングが早くなり、成約率が向上します。公認会計士、弁護士、損害保険ブローカー、牧師、ウェルス・マネージャーなどがCOIにふさわしい方々でしょう。私にとっては公認会計士はベストな紹介元です。別の分野の専門家や複数分野の専門家を推奨する人もいます。
しかし、COIは自らの影響力を傷つけたくないと思っていることに注意してください。自分が推薦した人がお粗末な仕事をして自分の評価に傷がつくことだけは避けたいと考えています。以前私は若いご夫婦と素晴らしい信頼関係を築いていました。そのカップルが初めてマイホームを買うために貯蓄するのを助けました。そして家を購入するとき住宅ローンのブローカーを紹介してほしいと頼まれました。
数日後、私はメールを受け取りました。そこには「あなたは素晴らしい仕事をされているので、あの人(住宅ローンのブローカー)を二度と他の人に紹介しないでください。彼の仕事ぶりはあなたのサービスとはほど遠く、実際私たちに損害を与えています」と書かれていました。幸いにお客さまは私から離れませんでしたが、その後紹介を依頼されることは一切ありませんでした。彼らに対する私の影響力は低下しました。COIと信頼関係を築くプロセスは、重複する部分もありますが4つに分類できます。
第1ステップはCOIのリストを作成。自国の法律に従い、紹介料を払うことができる職種とできない職種にリストを分けることができます。どのマーケットをターゲットにするのかを考えてください。その分野で連絡できる著名な人を全てリストアップしてください。
専門家の名前や連絡先が分からないこともあります。一番簡単な方法は既存のお客さまに尋ねることです。
アプローチしたい専門家4~6名のリストを作ります。アプローチしたいクライアント4~6名を追加して、彼らのCOIの名前を伺うこともできます。
1度目と2度目の面談を取りつける。最初の電話で次のように自己紹介します。「御社のビジネスを理解し、弊社からビジネスを紹介できるか確認させていただきたい。また弊社の仕事も理解していただきたいと思います」
最初の面談はCOIにフォーカスするべきです。彼らのビジネスと理想とするクライアントについて質問してください。どのようなクライアントを持ち、どのようなマーケットで働いているのかがよく分かるはずです。そのマーケットをターゲットにしたいのか、yesならCOIにどのように自分を売り込むのかを決める助けになります。
ここで少し時間を取り、自分がCOIに紹介してもらいたいと思っているマーケットに言及します。最後に、COIのクライアントにどのようなサービスを提供できるのかを説明したいと言って次の面談を設定してください。
連絡を取り続ける。ソーシャル・メディアでCOIとつながり、興味を持ちそうな記事を転送します。私は継続的な教育セミナーを開催しており、公認会計士を招待して参加していただいています。公認会計士はコストをかけずに自分を宣伝し、私は専門性をアピールできます。
ゴルフやイベントに招待して信頼関係構築に役立ててください。自分の行っている活動でCOIにも参加していただける事柄を全てピックアップし、面談後も交流が絶えないようにします。彼らを引き付けておくためにするべきことをリストに書き加えてください。
COIから電話があったら。COIから紹介をいただいたら、必ず感謝を述べてください。クライアントと面談した後は、必ずCOIにその後の進捗状況を報告するようにします。クライアントが許可しCOIが希望するなら、クライアントに提案する前に内容をCOIと見直します。最初の数回の紹介でこれを実行すれば、その後は1人で仕事をさせてもらえるはずです。それでも絶えず状況報告をしてください。
Paresh Shahはニューヨーク州の13年間MDRT会員。連絡先はpshah@pareshah.com。