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5 21 2021

「育成」という名の「学び」

~初めての挑戦が教えてくれたこと~兼子会員は生保営業の仕事を始めて10年の節目の年に、初めての後輩育成に挑戦することを決めました。日々の業務で大切にしていることや、育成から得た気づきについて語っていただきました。

By 兼子 樹 会員 (Tatsuru Kaneko)

対象のトピックス

生保営業の仕事を始めて10年の節目を迎えた兼子樹会員は、今年初めて後輩の育成に挑戦することを決めました。28歳で銀行から保険業界に転職し、学生時代に打ち込んだサッカーと銀行員時代の渉外活動で培ったバイタリティを生かした独自の営業スタイルを構築してきたという兼子会員。北海道ブロックに所属し、これまでのMDRT登録回数は7回に上ります。生保営業という仕事を通じて学んだ「自分にしかできない仕事」のやり方や、後輩の育成を始めて気付けたことなどを聞きました。

すべてのお客様に100%の気持ちで

大学卒業後、地元北海道の第二地銀に入行した兼子会員ですが、当初から長く務める気はなかったと言います。「学生時代にやりたい仕事を見つけることができなかったので、銀行なら、いろんな業種を知ることができて、やりたい仕事を見つけることができるんじゃないかと考えたんです」と屈託なく語ります。入行後は体育会系の素質を見込まれ、渉外担当として日々客先を回る生活を送り、営業という仕事について「外に出てお客様と会う以上、お客様にとって役立つ存在になるべきだ」との考えに至ります。ただ、現実には、会社や上司の顔色を伺いながらの、いわゆる「お願い営業」を余儀なくされ、理想と現実のギャップに悩む日々が続きました。そんな中で出会ったのが転職サイトで見つけた生保営業の仕事でした。金融機関出身という経歴を生かせる仕事であることに加えて、説明会での「自分自身を商品として勝負できる世界だ」という言葉に魅力を感じたと振り返ります。入社後は、小学生から大学まで打ち込んだサッカーの仲間が顧客となって兼子会員を支えてくれました。最初は個人保険を中心に業績を伸ばした兼子会員ですが、仕事を始めて3年ほど経った時、偶然銀行時代のお客様だった経営者と再会したことを機に、「銀行員時代、法人さまに全く役に立てなかった分この仕事で役に立ちたい」という想いで法人向けの営業も開始。今では個人7・法人3の割合だと言いますが、「独身の人も世帯主も個人事業主も経営者もみんな大切な一個人。すべてのお客様に100%の気持ちで向き合っています」と笑顔で語ります。

自分でなければできないことに集中する

多忙な日々を送る兼子会員ですが、タイムマネジメントにはMDRTで学んだ「プライオリティマネジメント=時間はお金で買えない資産」が生きているといいます。これは物事を緊急度と重要度の組み合わせで分類したもので、第一象限には緊急度・重要度共に高いもの、第二象限には緊急度は低いが重要度の高いもの、第三象限には緊急度は高いが重要度の低いもの、第四象限には緊急度と重要度共に低いものが入ります。この中で兼子会員が最も重視しているのが第二象限です。ここには筋力トレーニングや、お客様との保全活動を通じた信頼関係の構築、資料等のアップデート、財務の勉強などが含まれており、これらを優先するために、第1象限であるTEL、メールの返信やプランの作成などをできる限り効率化しているそうです。効率化にあたっては、生産性の低い時間に行うこと、そして自分でなくてもできることと、自分でなければできないことを明確化し、前者についてはできるだけ外に出すようにしています。新規法人開拓のためのテレアポもその一例で、先輩社員と一緒に、派遣社員を1人雇用し、週に1~2回、会社のデータを使って1日当たり約100件の電話をしてもらっています。アポイントが取れる確率は100件に1件ほど。仮にその面談の結果がすぐ出なくても、法人は何度でもチャンスがある、また新規訪問には自らのスキルを磨く効果があると考えていると語ります。一方、第二象限の中でも特に兼子会員が意識しているのが、自身の上位10%の顧客へのフォローです。この10%には、手数料収入が大きい顧客だけでなく、人脈を持っている人、頻繁に紹介をしてくれる人、趣味が合う人、叱ってくれる人などが含まれています。こういった顧客には月に1度はコンタクトを取り、心の距離を近づける努力をすることが、業績面だけでなく、人間としての成長の糧となっているといいます。

初めての後輩育成

今年1月、5年目になる後輩が兼子会員の下を訪れました。その後輩は共通の知人を通じて過去に1度会ったことがある人で、入社前に相談を受け、先輩としてこの仕事の厳しさや魅力を話した人でした。年齢は兼子会員より6歳若く、幼い子どもの父親でもあります。真剣な表情で訪ねてきた後輩は「1年目をピークに業績が下がり続けている。あと1年頑張ってだめだったら辞めようと思う」と語り、その1年間の指導を兼子さんにお願いしたいと頭を下げました。初めてのことに驚きつつも、対話を重ね、その覚悟を感じた兼子さんの気持ちは決まります。話し合った結果、目標は「子どもにとってかっこいい父親になること」と決めました。あえて長期的な目標にすることで、モチベーションを長く保つことができると考えたためです。数値目標は、あまり遠すぎず近すぎない数字を設定し、とにかく小さな成功体験を積み重ねることに集中することにしました。「この仕事は見込み客発見が一番だと言われるが、それ以上に大事なのは勇気だと思う。一つの言葉を掛けられる勇気、一つの行動を起こせる勇気が出せれば見込み客も発見できる」—そして①目的を持って人に会うこと②自分がコントロールできることに集中すること③徹底されたリストで管理することをテーマに、毎日のように叱咤激励した結果、たった1か月で後輩の業績は急速に伸びました。「1年後、彼が目標を達成し、『なぜ兼子さんは今のような考え方ができるようになったのですか?』と訊く日がきたら、MDRTのことを教えてあげたいと思う」、兼子さんはそう語ります。

3月から始まったという後輩の育成ですが、「一番勉強になっているのは僕自身。自分が〝慣れ″や“当たり前”でやっていたことを伝えようとすると、いろんな気付きが出てきた」と目を輝かせます。プライベートでは7歳の長男と、重度心身障害児の2歳の長女の父親の顔を持つ兼子会員。障害を持った娘さんが、人生の“if”と保障に対する考え方を改めて教えてくれたとも言います。常に感謝と学ぶ姿勢を持ち続ける兼子会員。その謙虚な姿勢こそが吸引力を生み、多くのお客様を惹きつけてやまない魅力になっているのに違いありません。