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コロナ後のビジネスをリードし、活性化し、築く
コロナ後のビジネスをリードし、活性化し、築く

9 01 2021

コロナ後のビジネスをリードし、活性化し、築く

コロナ後のビジネスは今までと同じに戻ることはありません。消費者行動、興味、要求は大きく変わりました。このセッションは新しい環境で皆さんのお客さまを囲い込み、増やし、信頼関係を高める手法を提供します。

By Carla Harris

対象のトピックス

このような場でリーダーシップ、影響力、透明性についてお話しできることは大変光栄です。前例のない時代だからこそリーダーシップについて語ることに特別な喜びを感じます。リーダーシップはたまたま生まれるものではなく、意識して発揮するものです。そして私が「8つの真珠」と呼ぶ8つの事柄を意図的に行う必要があります。

クライアントや、自分の管理下にある人々に対し、影響力を発揮し感銘を与える力強いリーダーになりたいのであればまず意識すべき真珠は皆さんの信憑性です。信憑性が高い人は明らかに有利です。誰も皆さんの代わりを務めることはできません。本来の自分ではない話し方や行動をとると、クライアントやチームメイトの言っていることを本当に聞くための貴重な知力を無駄遣いするので、競争面で不利な立場に置かれます。本来の自分を出すことで人々は皆さんを信用するという人間関係を構築する上で中心的な役割を果たします。

外出自粛が要請されるようになったとき、私は世界中のリーダーから「このご時世でどのようにビジネスを導くのか、どのようにお客さまとの関係を維持できるのか」といった質問を受けました。私は「影響力があり人々に感銘を与える力強いリーダーは最低限3つのことをしなければなりません。自分を見せること、透明性を確保し、共感することです」と答えましたお客さまにとってなじみ深い皆さんの姿を見せるようにしなければなりません。テクノロジーを活用する必要があるとはいえ、お客さまが皆さんの姿を見ることが重要です。お客さまに直接お目にかかることが1番ですが、ITを活用すれば自分を見せることも強力な手段であることが証明されています。

また自分が何を知っていて何を知らないか、いつ知ったのかといった事柄について透明性を確保しなければなりません。金融サービス業界にいると他の業界の人が知らないような情報をたくさん入手することができます。そのような情報をお客さまやチームとシェアすることは透明性の尺度として高く評価されます。透明性を保つことは皆さんが本物で信頼できる人物であることを際立たせます。

3つの最後は共感することです。今はパンデミックの影響を受けていないかのように振る舞うときではありません。こんなときこそ「私がどのように対処しているかお話ししましょう」と言うべきです。自分がとった手法をシェアすることも人間関係の構築に効果的です。

次の真珠は信頼の構築です。優れたリーダーは自分1人では何も達成できないことを理解しています。チームの人々の価値ある考えやこれまでの経験、ネットワークの恩恵を受ける唯一の方法は彼らの信頼を得ることです。信頼を築くためには何度も繰り返し分け与えなければなりません。私がクライアントとの関係を深めようとするときは、その方が本当に大切にしているものを注意深く聞き出し少しでもお役に立てるよう自分を調整します。

リーダーシップを志向する際の次の真珠は明快であることです。誰もが、特に皆さんのクライアントはパンデミック後の未来がどのようになるのか知りたいと思っています。人は最も強く最も説得力のある声に引き寄せられるものです。これはリーダーになりたい全ての人にとっての素晴らしい機会で、今こそ明快さを作り出すときです。皆さんのチームに関しては「成功」が何を意味するのか明確にしてください。自分が何のために働いているのかがはっきりするとモチベーションが高まって決められた以上の成果を出すよう触発されます。成功の方程式に恐怖心が入り込む余地はありません。リスクをとってうまく行かなかったとき、最悪何が起きるでしょうか。失敗です。失敗はいつも私たちに贈り物をもたらします。それは「経験」と呼ばれるものです。失敗からより良い方法を編み出すことができます。異なるアプローチ、成功する方法も分かります。

リーダーシップ志向のための次の真珠は自分以外のリーダーを生み出すことです。これこそが自分の力を高める方法です。他のリーダーに投資すればするほど自分のマーケット・シェアを広げ大きな足跡を残す機会が増えます。人に投資してその人がリーダーになることは重要な意味を持ちます。リーダーとして自分にしかできないことに集中すれば、自分史上最もパワフルなリーダーに進化するための余力を残すことになるからです。

意図的なリーダーシップの次の真珠は多様性です。かつて企業には株主、従業員、顧客という3つの有権者がいて、それぞれが非常に強いツールを持っていました。株主は株を売ることができ、従業員は辞めることができ、顧客は行動で自分の意志を示すことができました。しかし今では「コミュニティ」と呼ばれる第4の有権者が存在しています。ローカルではなくグローバルなコミュニティで「ソーシャル・メディア」という強力なツールを持ち、わずか数秒で企業ブランドの価値を大きく下げることができます。ミレニアル世代とZ世代の人口比は急速に拡大しています。彼らは多様性を重視するこれまでとは全く異なる環境下で成長しました。自分の左には賢いアフリカ系アメリカ人の子ども、右には賢いヒスパニック系の子ども、前には賢いアジア人の子ども、後ろには賢いインド人の子どもがいるといった具合です。このような環境が最も価値あるものとして捉えられています。

意図的なリーダーシップの次の真珠はイノベーションに関するさまざまな事柄です。イノベーションはあらゆる業界で重視される優れたパラメータです。皆さんはチームにイノベーションの起こし方を教えなければなりません。どのように革新する方法を教えますか?それには失敗の仕方を教える必要があります。チームの誰かがリスクを取ったときはその行動力を褒めたたえ、彼らが学んだことをチームと共有し、仕切り直して次の挑戦に移るよう促してください。

次の真珠はインクルーシブ、包括的であることです。包括的なリーダーであることを示すにはどうすればよいでしょうか。単純に人の意見を求め、協力してくれたことに感謝していると伝えてください。第一に「あなたに注目しています」と言い、第二に「あなたの言葉を聞いています」と言うなら、強力なリーダーとして重要な2つの仕事を行ったことになります。立案にさまざまな人の意見を取り入れ、彼らの存在が貴重でその貢献には価値があることをしっかり強調したのです。

最後にどんなに好ましくないことが起きても、その事実から目をそらさず、きちんと対処することです。逆境にあっても誠実に対応し、良いこと悪いこと面倒なことがあっても透明性を保ち続けるなら信頼はさらに深まるでしょう。

これらの真珠を1つにつなげるのは勇気です。不都合な事実を認めるには勇気が必要です。声を上げるべきだと分かっていても、うつむいて黙っているしかないような状況を誰もが経験しているからです。包容力のあるリーダーとして問題解決のプロセスに参加するよう自分のチームに働きかけるには勇気が必要です。人々に、特に失敗を死ぬほど恐れている人に失敗の仕方を教えるのは勇気がなければできません。多様性を推進するのは無意識の偏見がまん延している世の中にあって勇気がいります。自分のリーダーシップに自信がない人にとってリーダーを生み出すことは特に勇気がいります。先が見えない中、明快な答えを生み出すには勇気が必要です。お客さまやチームと信頼関係を築くに深い関わり合いも勇気が必要です。そして本当の自分をさらけ出すのはどのような状況でも勇気がいるため、この課題に多くの人が取り組んでいます。影響力のある感銘を与える力強いリーダーになりたいのであれば、勝利を確信し、戦略をもって取り組むことが不可欠です。

Carla Harrisはモーガン・スタンリー社の副会長、マネジング・ディレクター、シニア・クライアント・アドバイザーです。お客さまとの信頼関係を向上させ、強化することで収益を増やす責任を負っています。30年に及ぶキャリアでHarrisはテクノロジー、メディア、リテイル、テレコミュニケーション、運輸、産業そしてヘルスケアに深くかかわってきました。2013年にオバマ元大統領の元で全米女性経営者評議会のメンバーに任命されました。