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デスクの向こう側に座り、あなたが言いたいことを察してくれる人のアドバイスには安心感があります。ふたりが同じような環境で育ったせいかもしれません。経済問題に関する学習曲線が同じだからかもしれません。あるいはアドバイザーのオフィスで知ったのではなく、日曜日に教会からの帰り際に交わした会話の中で聞いたからかもしれません。

一方、「共通性」を期待してオフィスに足を運んだクライアントが全く共通性の無い、見ず知らずの他人に応対されたらショックを受けるでしょう。Rondol Davidson, LUTCF, CLU(ノースカロライナ州、34年間会員)が自身の勇退を検討したとき、クライアントと同じことを望みました。「心を通わせられる後継者が欲しい」と探しましたがすぐには見つからず、やっと28歳の資産管理マネージャーNick Miles(現在、MDRT資格取得を目指す)に出会いました。ふたりともGreensboroの田舎で育ち、高校と大学でサッカーに打ち込みました。最初は保険会社に就職し、その後独立したという経歴も似ています。

Davidsonは時間をかけて適切な後任を探すことを重視しました。故郷とコミュニティに親近感を持ち、自分の成功の基盤として、また自分らしく生きることを大切にしています。

「謙虚な気持ちを忘れてはいけません。心の底で『自分は成功したのだからこんな田舎にはふさわしくない』と思うなら、成功をひけらかす気持ちが相手に伝わるでしょう」と警告します。

「しかし、成功者としてのオーラが静かににじみ出る人であれば、地元のクライアントやインフルエンサーは喜んであなたを仲間として迎えるでしょう。おそらくそれが私の成功を支えた要因です」

成功の見込みが最も少ないアドバイザー

アドバイザーの中には、同業の家族がいる家庭で育った人もいるでしょう。あるいは両親が将来のために投資や貯蓄をするのを見て学んだ人もいるでしょう。一方Davidsonの子ども時代は、ファイナンシャル・リテラシーとは無縁でした。「やや貧困」の家庭で育ち、7人家族はトイレが屋外にある小さな家で暮らしていました。

「家族の結束は固かったのですが経済についての教育はゼロでした」と振り返ります。経営学の学位を取った後も、経済的概念や戦略を提示することにぎこちなさがありました。「苦手な分野だったのです。一度も自分で投資をした経験がなく、誰かから教わったこともありませんでした。当時は投資という考えもありませんでした。稼いだ金は全て銀行に預けていました。それしか知らなかったのです」

Davidsonはファイナンシャル・リテラシーを身に付けるためには家庭では教わらなかったことを試してみなければならないと考えました。そこで毎月少額のお金を投資信託に預け始めました。1年後の運用益は銀行の利息をはるかに上回っていました。

すでにファイナンシャル・アドバイザーの資格を持っていましたが、保険のクライアントには投資の資格のことを伏せていました。自信が持てなかったからです。しかし今は投資実績ができたので、自分の得た運用益のことをクライアントにもシェアしたくなりました。

「私のコミュニティでは多くのアフリカ系アメリカ人にサービスが行き届いていません。彼らはまとまった資金が無くても投資を始められることを知りません。そこで多くの保険のクライアントを教育し、毎月投資信託への預け入れを始めるようにアドバイスしました。時間の経過とともに信じる人が増え、同時に紹介も舞い込み始めました」

Davidsonは間もなく金融の専門家としてコミュニティで名前を知られるようになりました。だからLinkedInで引退の報告をしたとき、長いお付き合いのあるクライアントから「彼はアフリカ系アメリカ人のために投資の基準を設けてくれた」というコメントをもらいました。また別の女性は就職した直後に母親からDavidsonに相談するように勧められました。母親が通っていた教会の主任牧師からのアドバイスだったそうです。

後継者を探す

数年前、クライアントが将来の計画を持つ手助けをして数十年が経過し、Davidsonもそろそろ後継者を探して、次のステージに備えるべきだと感じていました。

肝心のアドバイザーが将来の計画をおろそかにしていることをクライアントは決して良しとしないはずだと考えて後継者探しを始めましたが、最初は「自分と似ていて、将来性があり、健全な信義誠実の原則を持っている人。CFPの取得に関心があるか、すでに取得済みのジュニア・アドバイザー」という条件をつけていました。しかし3年たっても候補者は見つかりませんでした。

その後、ダイバーシティ&インクルージョン・チームのあるブローカーディーラーに関する情報が入りました。引退する前に金融商品の取引先を変更をしたくなかったので、当初はブローカーディーラーを変える気はなかったのですが、最終的にクライアントにとってメリットがあると判断し、そのブローカーディーラーに乗り換える決断をしました。主な理由はその会社が「後継者マッチング・プログラム」を提供していたことです。

その会社と契約を締結する前にMilesという青年を紹介されました。彼は若手の黒人CFPで、ウェルス・マネージャーとして近郊の都市Charlotteに勤務していました。条件は完璧でした。

Davidsonは黒人の後継者を探していました。クライアントの70%が黒人だったので黒人の金銭的カルチャーを理解できるアドバイザーに後を継いでほしいと思っていました。同時にこの独特のマーケットを先導する案内役として、若手アドバイザーの指導に携わりたいという希望がありました。

「アフリカ系アメリカ人のアドバイザーが失敗する確率は業界でも非常に高いのが現実です。まず何よりも黒人社会に売り込むためのノウハウを知らなければなりませんが、書籍や訓練モジュールの類いはありません。すでに成功を収めたアフリカ系アメリカ人のアドバイザーと組んで、マーケティングの方法やコミュニティのカルチャーを学ぶしかありません」と強調します。

Davidsonのマーケティングと教育は、彼の独創的な解説を主軸として行われます。数字を使わずにストーリーを語ります。これは後継者となる黒人アドバイザーにぜひ受け継いでほしいスキルであり、Davidsonがコンサルタント兼教育担当としてとどまる理由です。自分が開発した見込客との会話スキルを次世代に受け継ぐ役目を負っています。

黒人社会独特のニーズを理解し、心を通わせるというスキルを持つDavidsonは、今でもクライアントの窓口として求められています。4月にリタイアしてからも定期的に紹介が舞い込みます。

「こうなると想定していました。だから自分のレガシーを強く信じることができるのです」とDavidsonは強調します。

CONTACT: Rondol Davidson rldavidson@bellsouth.net

Sarah Steimer
Sarah Steimer
2021年8月18日

人とつながる力

困難を克服し成功をつかんだ理由は「共通性」を生かすこと。Davidsonは自分のスキルをリタイア後も育んでいます。
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著者

Sarah Steimer