
ファイナンシャル・アドバイザーの中には見込客へのピッチ(訳注: 人間関係を築くプレゼンテーション)をファッション・ショーのように行う人がいます。どれほど多くの顧客や資格を持っているかを派手にアピールし、自分のことばかり話します。印象づけたいと思ってのことでしょうが、お客さまは取り残された気分になります。
派手なプレゼンテーションの問題点
アドバイザーが最初から「私の業績は・・、どのような仕事をしているか聞いてください」と言うと見込客はどう受け止めるでしょうか。このファイナンシャル・アドバイザーは顧客のことより売り上げを増やすことに熱心なんだ、既にたくさんのクライアントを抱えているので自分は大事にされないだろうと感じるかもしれません。
解決策
資格や経歴が全てだと考える人は多いようです。しかしピッチの際に忘れていけないのは見込客が最も聞きたいのは自分のために考え、大事にしてくれるかだけです。
人間関係を築く前のプレゼンテーションの問題点
次によくある間違いは、プレゼンテーション至上主義です。1時間のプレゼンテーションで相手を説得できると考えている人がいます。私は長年この仕事に携わっていますが、何週間にもわたるラポール(訳注: 親密な人間関係)の構築に取って代わるほど素晴らしいプレゼンテーションはほとんどありません。
解決策
見込客とその境界条件(訳注:戦略が通用する範囲)を学んで信頼関係を築いてください。お客さまがどのような環境に置かれているのか、どのようなニーズ、課題、好機があるかを知ることが重要です。
プレゼンテーションとピッチには根本的な違いがあります。ピッチは親密な人間関係を築くことを含むプロセスです。
オーストラリア・メルボルン在住のAdam Slonimはビジネス・コーチであり、感情的知性(EQ)によるリーダーシップ、目的のあるコミュニケーション、営業能力などを通して組織を支援するBlended Learning Groupの創設者です。詳しくは“The ability to pitch, the confidence to win(売り込む力、勝つための自信)”をご覧ください。