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お客様に合わせた多様なファイナンシャル・プランニングを
お客様に合わせた多様なファイナンシャル・プランニングを

7 19 2022

お客様に合わせた多様なファイナンシャル・プランニングを

ミレニアル世代から中年層・シニア層などの異なる年代層、そしてそれぞれが抱える経済や家庭状況などにより、お客様の数だけアプローチ方法とプランニングがあると言えるだろう。営業活動をする上で一番大切なポイントは、「お客様のことを知る」ということだ。

対象のトピックス

データやデジタルツールの活用 

アドバイザーとして、調査や分析などのデータや、デジタルツールなどの活用もメリットが大きいものだろう。データに基づいたアプローチのコンサルタント、Nicole Parmar氏によると、顧客ごとに情報を収集し「オーダーメイド化」することで、プランニングの大きなサポートになるという。 

1. ゴールとKPI(主要業績評価指数)を設定 

自分のこれまでの業績を分析することで、どの分野で成功しているかを特定でき、相性が良い顧客のタイプがわかる。合わせて、どの分野でのビジネスを伸ばしたいかについても考える――顧客やチームを対象とした調査と情報収集があるが、十分な事実という情報を集め、そこをベースラインに1カ月と3カ月単位の新規顧客の数もしくはクロージングする件数の目標を設定しよう。 

2. データをもとに戦略を立てる 

ビジネスのできるだけ多くの部分を自動化、もしくはパターン化することを目指すのも手だ。誕生日や記念日などのお祝いやお悔やみカードの送付だけでなく、報告書の作成、研修や勉強の進捗管理、経理や財務管理も含めて自動化、パターン化に取り組んでみては。この時、顧客にフォーカスしたオーダーメイドのサービスになるように注力しよう。 

3. デジタルツールとテクノロジー 

こうしたツールは多くのCRMやメールによるマーケティング・プラットフォーム、営業戦略システムなどのパッケージに含まれているので、ぜひ活用してみよう。(Salesforce, Zoho, Wealthbox and HubSpotなど) 

4. データとセグメント化 

顧客を興味のある分野、ライフステージ、勇退までの年数などでグループ化してみよう。顧客ごとのニーズ、課題、問題などにフォーカスした分類も必要だ。これらをベースにすれば、アラートやメッセージ配信も可能になる。 

5. 予測分析論の活用 

資産管理における予測分析にはサービス・レベルの最適化、ポートフォリオ再配分、アドバイスの提供、クロスセル、アップセル、カスタマー・リレーションの簡素化、マーケティングと営業活動の最適化などが含まれる。 

データは変化し続けるものであり、柔軟性も不可欠。プロセスのこまめな評価・検証、微調整で常にお客様のために一歩先を考えることが必要だ。これには時間と労力がかかるが、実現できればトップ・オブ・ザ・テーブル会員を達成し、維持することができるだろう、とParmar氏は語る。 

 

お客様の状況をしっかりと把握する 

営業先に大きな行政機関や団体があるという入江会員。行政機関で働くお客様は共済に加入しているケースが多くあるとのこと。共済というのはある部分では保障範囲が充実している場合もあり、それを理解していないことで、それぞれの家族の環境に合わせた必要保障額を超えた過度の保障を強いることにもなりかねない。そうならないために、入江会員は共済を含めその企業や団体がもつ制度を徹底的に調べ、熟知したうえで適正なライフプランをおすすめすることを心掛けているのだという。 

「また、当たり前のことですが、結婚や出産、家の購入、子の結婚から孫の誕生、場合によっては離婚など、お客様のライフステージの変化をしっかり把握することを大切にしています。この変化に応じて必要な保障内容も変わってきます。」場合によっては保障を見直して保険金を小さくする場合もあるが、そうしたことも含めてお客様のライフステージに合った提案を心がけている、と語る。 

 

ライフステージに応じたセリフ調整 

フィリピンのGlen Perez Dasig会員は、アドバイザーはお預かりする商品だけでなく、お預かりする相手にもフォーカスしなければならないと語る。 

「ファイナンシャル・アドバイザーが見込客に会うときに認識しておくべき重要なポイントは、見込客について事前に周到な調査・準備をすること。私はお客様と面談する前に準備時間を設けて見込客の背景を調べ、またマネージャーと会話のポイントを練習することもあります。この作業を省略することは許されませんし、お客様への敬意を示すことにもなります。」 

Dasig会員は、調査で得た知識を生かして見込み客のライフステージに合わせた会話を広げるという。特にキャリアを築き始めたばかりの見込客には、「シートベルトやエアバッグの無い車を運転したいですか?両方とも無い車に乗ったことがありますか?保険に入るということはシートベルトやエアバッグを装備するのと同じことです」といった日常生活の中での事柄で例え、顧客にわかりやすい話題を選ぶそうだ。また、資産税対策(日本での相続税対策にあたる)を考えている高齢のお客様には、財産を築く際にどのような苦労をされたのか、自分の子どもや孫に同じ経験をさせたいと思うか尋ねるという。 

重要なのは相手の意欲を理解し、それを感情と結びつけることだとDasig会員は語る。「相手に興味を持ってください。お客様に質問してください。そして彼らがシェアしてくれたことに注意してください。例え話を適切に使うと非常に効果的です。だからこそ事前に準備し、面談する前にお客様について調べることが必須です。会話のアイディアはお客様に関連するものでなければなりません。共感しやすいシナリオなら、お客様に理解していただきたいコンセプトをさらに強調することができます。」 

 

Contact: MDRTeditorial@teamlewis.com