
新規顧客獲得に120%頑張る!?
全く違う業界から生命保険の世界へ身を投じた27年前。ルーキーだった小嶋会員は必死になって新規の顧客開拓に励んだといいます。「当時はインセンティブが欲しかった部分もありました」と笑顔で懐かしそうに振り返る小嶋会員は早速頭角を現し、社の新人賞を獲得しました。この祝いの席で、ある先輩社員に「君は新規の顧客獲得に何パーセントの労力を割いているのか」と聞かれ、「120%使っています!」と勢いよく答えました。すると、「お前、本気で言っているのか?お客様のフォローにこそ労力を割くべきだ!」と半ばあきれ顔で諭されたといいます。
誠実であることが最大の戦略
転職から2年目でMDRTメンバーに加わり、26年間に渡って常にMDRT会員として活動してきた小嶋会員に、その秘訣を伺ってみました。社で制作している情報誌やカレンダーをお客様へお送りする。年賀状は喪中の方にも送ってしまう可能性があるため、暑中見舞いだけをお送りする。お客様へそうしたものをお送りするときはアンケートをつけておいて近況をご連絡いただく、などなど。他の保険募集人もやっている「普通」のことばかりです。「何か小嶋会員ならではのことはありませんか?」と聞くと、「私たちの仕事は『誠実であることが最大の戦略』なので、とくに特別な何かを提供する必要はないのです」という答えが。
誠実である、とは何か
「誠実さ」が大切だとは誰もが思うことです。ただお客様に「誠実さ」を感じていただくのはなかなか難しいことです。「MDRTにあるホールパーソン・コンセプト。これは、バランスの取れた人格を身につけよう、という意味があります。私はホールパーソンを目指しつつ、真の人間としての最善を尽くすことこそ「誠実である」ことの本質と考えています。これに徹すれば絶対の信頼と支持を得られると確信しています」と小嶋会員は強い口調で語っています。「目の前のお客様のために何ができるか?を常に考えることが大切です。愛する者を守り抜くように使命を全うすることこそが、誠実であることの本質であり、大切にすべきことです。難しいことをやるのではなく、当たり前のことを当たり前にすることの繰り返しで、ホールパーソンに近づけると信じています」と話していただいた小嶋会員の表情からは、まさに「誠実さ」が伝わってきました。
コンサルティング、フォローが80%に
自分自身をオールラウンドプレイヤーと語る小嶋会員は、誠実であることを最大の戦略として、個人、法人、業種にかかわらず活動領域を広げていきました。法務、税務、相続、事業承継、医療情報提供などの知識を学びつつ、どこかの領域に特化するのでなく、オールラウンドであることを続けてきました。「私の場合、特別な強みを作るのではなく、お客様の要望や興味に合わせるための最低限の知識を習得しています。例えば、法人のお客様のところへ行ったら保険の話はほとんどしませんよね。経営者はそれ以外のことに興味がありますから」と話していただきました。あくまでお客様本位の誠実な姿勢、当たり前のフォローを実践するなかで、ルーキーの頃は120%が新規開拓だった小嶋さんの労力バランスは変化し、今では80%がお客様のフォローとコンサルティングになったといいます。
MDRTの仲間との議論が自分の成長を支える
小嶋会員はMDRT日本会の会長でもあり、若手の育成にも精力的に取り組んでいます。「最近では特徴的なキャラクターを武器に、好調な営業続けている人も増えてきました」と頼もしい後輩たちを応援しています。但し「どんな営業スタイルの人でも、自分の立ち位置をしっかり持ってもらいたい」と、注文も忘れていません。そして、「自分を見つめるためにも、MDRTの他のメンバーと積極的に交流してもらいたい」といいます。「MDRTの仲間も営業現場においてはライバルともいえますが、ライバルとともに自分たちの職業について意見を交換し、議論することでお客様への向き合い方など、多くの気づきをもらうことができます。そして自分の立ち位置がより明確になってくるはずです」と力強いメッセージをいただきました。
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