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複雑な案件をクロージングする大事な要素
複雑な案件をクロージングする大事な要素

5 09 2022

複雑な案件をクロージングする大事な要素

ファイナンシャル・アドバイザーとしてお客さまの思考プロセスや、意思決定を促すモチベーションを理解することで複雑な案件のクロージングが上達します。

対象のトピックス

不確実性が高く多くの人が関わる複雑な契約だからといって、潜在的に大きな案件が手に負えなくなるわけではありません。多くの人が関与するぶん考慮するべきことはたくさんありますが、お客さまのニーズに応えながら望むゴールを達成することは可能です。 

複雑なセールスにはしばしば複数の意思決定ポイントが存在するため、次の決断へと前進させるような会話を続けることが目標のひとつとなります。また目標そのものがせめぎ合うこともあります。皆さんの目標は成約すること、お客さまの目標は欲求とニーズと予算に基づいて正しい決断を下すことです。さらに見込客であれば競合他社の商品も検討している可能性があるので、自分が提供するものの価値について積極的に会話を続けるようにしましょう。 

購買を促すサイコグラフィックス(心理学的要素)  

複雑なセールスについて考えるとき最も重要なのは見込客をプロセスに巻き込んだ関係者の心理的属性、つまりサイコグラフィックスを理解することです。何が彼らの心を動かし、その購買行動を喚起するのかということです。 

見込客に影響を与えるのは家族、弁護士やビジネス・パートナーなどです。このような影響力のある人はセールスの最高の味方になることもあれば、成約することや長期的な顧客リストに含めることを阻む障壁にもなります。多くの場合、関係者全員の意思決定のトリガー(きっかけ)を理解すれば障壁を回避することができます。 

購入(加入)の意思決定を左右するトリガー 

まず見込客と見込客に影響を与える関係者の特徴を根本的に理解することが重要です。次に見込客が皆さんの顧客になろうと最終的に判断するきっかけを見極めてください。予算の問題なのか、家族の同意が必要なのか。将来の見通しが不安やためらいを招いているのか。決断のトリガーが何であれ、見込客に影響を与える可能性がある人についてはプレゼンテーションでしっかり対応してください。 

誰が見込客の意思決定に影響を与え、行動に影響を及ぼしているのかを知る最も効果的な方法は、表面的で基本的な事柄だけでなくさらに踏み込んだ質問をすることです。どのような質問をするのが効果的かよく考えましょう。見込客の心理的な原動力を十分に理解できる質問をしなければなりません。また水面下で営業プロセスに影響を与えているかもしれない心理的原動力や意思決定のバリアーも理解する必要があります。 

ファイナンシャル・アドバイザーの役目はお客さまの気持ちに全神経を集中し、プロセスを説明して安心して購入(加入)する決断を下せるように導くことです。その全ての行程で、お客さまが必要とする正しい情報を必ず提供するようにしてください。  

意思決定のきっかけとサイコグラフィックへの理解を組み合わせることで、成約するための最強のメッセージを作り上げてください。洞察力を持てば持つほどより良いメッセージを発信することができます。メッセージが良ければそれだけ成約するチャンスは大きくなります。 

ターゲット・マーケットの心理的原動力をしっかりと把握することは、営業戦略を立てる上で最も重要です。洞察力があれば比較的関心度が低いコールド・リーズでも成約するまでの時間を短縮することになるでしょう。 

Jill Johnson は重大な経営上の意思決定をするクライアントを助け、成長戦略の構築を指導する経営コンサルタント企業Johnson Consulting Servicesの創業社長です。詳しくは www.jcs-usa.com