2010年のことでした。個人的に親しくしている友人が投資に興味を持ち、ファイナンシャル・プランニングの世界に踏み出しました。私達は親しい間柄だったので「私に質問をすれば率直な答えが聞けるだろう」という安心感があったようです。そこで私は彼を教育しなければという使命感に目覚め、分散投資によって資産を保護するというコンセプトを教えました。友人はこのようなオプションについて何も知りませんでした。

友人は当時33歳でしたが、その若さにも関わらず保険の加入に大きな障壁が立ちはだかっていました。実は、私達が知り合う10年以上前に、リンパ節がんに罹患したことがありました。幸い治療は成功し、それから14年間、寛解を維持していました。けれどもこの既往歴により数社の保険会社から申し込みを謝絶されていました。

しかし私は諦めませんでした。長期間健康を維持しているのだから保険に入れるはずだと自信を持っていました。そこで200万フィリピン・ペソ（約500万円）の保険に申し込みましたが、驚いたことに査定で謝絶になりました。でも私は諦めませんでした。彼の健康状態が良好だと証明するために、まだ何かやれることがあるはずだと考えました。自分の会社の医務査定担当役員に連絡して、友人を弁護し、カナダにある親会社にこの件を報告してほしいと訴えました。粘り強く戦ってその役員を説得し、友人の健康状態を証明するための検査を行うことを承認してもらいました。最終的に付加保険料が加算されましたが、保険金を400万ペソに増額することができました。

彼のご家族が資産家であると知ったのは、保険証券をオフィスに届けに行き、ご両親にお会いしたときです。私は友人のために闘い、友人は新たな機会を手に入れましたが、私にとっても予期せぬ機会となりました。後に、ご両親は地元の銀行で資産税対策の相談をした際、資産の保護と事業保険の重要性について説明を受けました。そして息子さんの担当アドバイザーである私を思い出してくださいました。その後、ご両親から相談したいという連絡がありました。以後、ご両親だけでなく30代のご親戚とも知り合うチャンスができました。

ご家族に事業保険をセーフティー・ネットとして活用するコンセプトを紹介し、節税効果もある生命保険に加入する重要性を示しました。当時60歳と61歳だったご両親は当初生命保険の加入を考えていませんでしたが、私はその必要性を強く訴えました。そのかいあって最終的にご理解をいただき、ご夫婦は家族全員の保険加入に同意してくださいました。

戦略上の理由から、ご夫婦の名前を事業経営者から削除し、保険証券の準備が整ってから株式の51%を買い戻しました。残りの49%は引き続きお子さま達の名義です。ご自身とお子さま達の経済的未来をもっと強力に保護するための措置でした。

ご夫婦は最終結果にとても満足され、ご主人からは「もっと前から準備をしておけば良かった」というお言葉もいただきました。アドバイザーとして、充足感のある成功事例であり「顧客の擁護者」としてビジネス拡大にも弾みがつきました。彼らは現在も私のクライアントであり、資産保護から投資まで多岐にわたるアドバイスをしています。友人の保障額は2000万ペソ以上に増額され、今では親友となったご両親は最近、贈与を目的として孫全員分の保険に加入なさいました。

Janette Leeはフィリピンの13年間会員です。連絡先はjanette.t.lee@sunlife.com.phです。