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12 25 2021

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効率と拡大のためのAIを活用

Xuは見込客の幅を広げ、若井クライアントと出会うために人工知能を取り入れています。

17年前に中国からカナダに移住したRenyu Xuは永住者のための医療保険証を待つ間、海外旅行保険に加入するのに電話と対面で2日かけて合計3時間も費やしました。

現在カナダ・ケベック州で働く9年目のMDRT会員は同じような状況にある新しいお客さまを助けるため人工知能(AI)システムを使って同じ手続きをわずか20分で完了できるようにしています。この2年間で3000人が旅行保険に加入するのを支援し、そのうち20%の方は後に他の商品の顧客にもなりました。

「お客さまと直接会って教育するのは非常に時間がかかります。AIは実生活のストーリーを紹介し、全体のプロセスや人生におけるリスクを理解してもらうとても良いツールです。お客さまは私のところに来てご自分の事情を長々と話す代わりに、直ちにプランの中身を理解していただくことができます」とXuは語りました。

セットアップの経緯

2018年にXuは経営者と士業の方々を対象に生命保険、医療保険、団体保険、リタイアメント商品と投資を手がける若いクライアントをターゲットにしつつ、最小限のリソースで事業を拡大したいと考えました。彼女はモントリオール大学のAI部門と連携し、学生を雇って旅行保険の見積もりをする自動データベースを構築しました。(生命保険は条件を満たすのに多くの個人情報を必要とする複雑な商品なので、データによる構築がずっと困難です)

Xuの既存のお客さまデータを利用してモデルを設計し、WeChatに収容したシステムは6ヶ月後に公開されました。ユーザーは携帯電話からプログラムにアクセスし、年齢や性別などの基本情報を入力するだけで多数の会社の見積もりが送られてきます。その後コードを受け取り、Xuのウェブサイトから保険に加入できる仕組みです。

Renyu Xuは過去2年間で3000人のお客さまが旅行保険に加入するのをサポートしました。

メリット

一般的に若者は年配者よりテクノロジーに詳しいので、このサービスはXuが扱うお客さまの種類を増やすのに役立っています。維持するのに必要なサポート・スタッフはわずか1人で、直近3年間に600人もの新規クライアントが申し込みました。(基本的には3ヶ月間だけ海外保険に加入し、その後居住者になる方が対象です)人と人が直接つながることが少なくなっている現在、AIは自分のデバイスだけで情報を得る別の選択肢(Zoomのようなものだが、スケジューリングや説明が面談よりも高速)を提供しているとXuは説明します。

見積もりをリクエストするときはメールアドレスを入力するので、Xuとサポート・チームは見積もりを受け取ったのにウェブサイトで加入手続きを終えていない約60%の見込客をフォローアップできます。

課題

近頃はパンデミックの影響で旅行を控える動きがあるため、旅行保険だけでは年間売り上げがあまり大きくないのが現状です(総計100万ドル超のうち約6万ドル)。給与の面でも、年間20万ドル稼ぐとも言われるフルタイムのAI専門家と競争できるものではありません。XuはAIプログラムに参加する大学生と一緒に仕事を続け、手頃な価格とスキルのある人材との適切なバランスを見つけるよう努力しています。

さらにテクノロジー特有の限界があります。Xuのクライアントはカナダに住む中国人が8割を占め、そのほとんどが英語を話します。AIシステムは英語と中国語の両方に対応していますが、発音が聞き分けられないことがあります。例えば「女性」と言ったのに「男性」と勘違いされると、正しい見積もりを出すことができません。またモントリオールで主に話されているフランス語にもまだ対応していませんが、フランス語を話すサポート・スタッフが在籍しています。

今後について

Xuは自社のソーシャル・メディア施策が他社の施策に埋没しないように、マーケティング活動を拡大したいと考えています。また中小企業のコストダウンと技術力の向上に伴い、より保険料の大きい商品をAIサービスに取り込んでいきたいと考えています。

「新しいこととインターネットを金融分野に統合する別の方法を見つけることに非常に興味があります。違う世代と向き合うために違う方法が必要です」と語りました。

Contact: Renyu Xu carolexu@gmail.com