
最大限の生産性を実現するために、人の助けや専門知識が必要なこともあります。MDRT Latinoamerica Podcastのエピソードで3人の会員が、優秀なスタッフを雇用してモチベーションを高め、同時に生活に不可欠なバランスを取り入れて、生産性を高めるというアプローチを紹介しました。
参加メンバー:
Julio Enrique Pastor(パナマ、15年間会員)
Fernando Patiño Rivera Sr.(メキシコ、6年間会員)
Adrián Fabricio Villarreal Alfaro, FSCP, CLI(メキシコ、7年間会員)
Patiño:私のビジネスにおける大きな変化は、資格を持った有能な事務専門スタッフを雇ったことです。これにより私は営業に専念し、スタッフは管理業務に集中することができるようになりました。これこそが会社やビジネスの成長の原動力です。給与を支払うという責任を負うのは重圧ですが、その分自由度も増します。エージェントが起こすべき変化は何かと聞かれたら、私はこれを薦めます。私たちは仕事に集中するために専門スタッフを雇うことが必要です。
私が指示した事務作業の一部をこなしてくれる人を雇うのと、必要に応じて自らの判断で行動し、きちんと資格を持つ自立した人を雇うのでは雲泥の差があります。もし私が常に側にいて、必要なことをいちいち指示しなければならないとすると、私の仕事は2倍になってしまいます。一方、問題解決能力や管理能力がある人材を雇うことは、業務処理的に見て大きな変化です。少額の給料を支払って部分的な仕事をこなす人を雇うのと、他に負けない給料を支払って専門性と責任感のある人を雇うのでは、意味が違います。
Villarreal:私が決断しなければならなかった最も大きな変化のひとつは、今も日々取り組んでいることなのですが、会社の重役からオフィスの経営を任され、自分自身がボスになったことです。Fernandoが言うように重要なのは、仕事を任せられる適切な人材を雇い、自分自身をビジネスの責任者として位置づけられるようにすることです。
Pastor:私の仕事のやり方は、メキシコの一般的なやり方とは少し違います。私はビジネス・ユニット制で仕事をしているので、保険会社からビジネス・ユニットを割り当てられ、保険を売るための人を雇う場所を提供されます。その人をトレーニングし、販売のフォローアップをします。ビジネス・ユニット内で、保険料の徴収や管理、事務フォローなどに携わる人材を採用しました。今では大きく成長して6名を雇っています。その結果、保険会社内に自分たちのオフィスを構えることができました。
Patiño:人はモチベーションなくして成功することはできません。原動力、理由、きっかけがないと、安全地帯に留まってしまい、前に進めません。そこで私たちは四半期ごとに企画会議を開き「私たちのモチベーションになるものは何か」に焦点を当てます。この場でスタッフ一人ひとりが「ご褒美」としてほしいものをリクエストでき、ボーナスもあります。全員に「年末のクリスマス・プレゼントとして何がほしいか」を聞きます。ある女性は「バッグがほしい」と言い、別の女性は「通勤に使う自転車がほしい」と言いました。ある社員は「家計の足しにするためのキャッシュがほしい」と言いました。スタッフのニーズを知ることが重要だと考えています。私たちは皆、金銭的報酬のために働いていますが、具体的なご褒美を出すことで、より良い結果を出そうという社員のコミットメントを引き出すことができるのです。
Villarreal:スタッフのモチベーションを上げようとしても、まず自分のモチベーションが上がっていないと無理なのではないでしょうか。なんとかして自分の内に秘めた炎を部下に示すことができなければ、部下のやる気も起きません。私の場合、家族、信念、価値観、原則などを主な原動力として考え、それを周りに示そうと心がけています。例えば、社員が子どもの結婚や休暇で数日休みを取りたいと言ったら、非常に柔軟に対応します。ただし、休みを取る前にすべてをきちんと整理し、未解決事項が無いようにとお願いします。モチベーションは「先手必勝」です。
Pastor:社員にとってモチベーションの要素は重要です。私たちは社員と直接コミュニケーションをとり、社員のニーズを理解します。時には仕事以外の要素も必要です。このことを忘れ、売り上げだけを考えてしまい、社員の感情やニーズ、関心事を見落とすことがあります。しかしそれを理解しようと努力すれば、チームは一つにまとまります。社員には、会社がうまくいけば、自分たちもうまくいくということを伝えます。毎月誕生日を祝い、社外活動も行っています。年末には困っている子どもたちにおもちゃや洋服、靴、制服などを寄付します。また、社員が素晴らしい結果を出したときはその社員の子どもたちにもクリスマス・プレゼントを贈ります。私たちの対応はとても柔軟です。何かを解決するためにまとまった休みを取る権利がありますし、社員も同様です。私たちは常に社員が望むものを提供しようと考えています。それが会社の成功を支えるからです。
Patiño:この仕事のオファーをくれた人から「自分が自分のボスになれば、自由な時間がたくさん持てるようになる」と言われました。しかし最初の数年間は、そんなことはありませんでした。1日に16時間近く働き、顧客ベースを構築しなければなりませんでした。業績は好調で順調に利益を上げ、人を雇うことができました。しかしあるとき、「自分と息子のための時間が必要だ」と思い始めました。そこで、すべてを自分でやろうとするのをやめ、管理業務を手伝ってくれる人を探しました。この15年間でたくさんの話を聞きました。経済的に大きな成功を収めたものの、その代償として健康を失い、健康を取り戻すためにお金まで失ったという話です。私は「年を取ってから下り坂に直面するのはご免だ」と自分に言い聞かせました。まずは自分と家族が望むクオリティ・オブ・ライフを手に入れるために、変わろうと努力しています。そして、適正な活動レベル、組織、方法論、健康的な習慣を身につけた結果、本当に好きなことをする自由な時間が持てるようになるのです。
Villarreal:この仕事を始めたのは50歳のときで、妻と4人の子どものためにお金を稼がなければと焦っていました。クライアントのために一生懸命働いていますが、極限状態に達することがあります。2ヶ月に1度くらいのペースで倒れてしまうのです。燃え尽きたように、丸1日ベッドでテレビを見て過ごすと、翌日には再びエネルギーがみなぎってきます。バランスをとることが大切です。自分のキャリアにはとても満足しています。この仕事には「今週の金曜日の午後は会社に戻らない」と言える自由があります。その日はわざと予定を入れず、妻を映画や散歩に連れて行ったり、週末を郊外で過ごしています。そういうことができるのもこの素晴らしいキャリアの魅力です。Fernandoが言うように、自らの時間の管理者になると、自由な時間を多く持つことができます。人生を楽しみ、毎日を精いっぱい生きることを心がけています。
Pastor:私たちのキャリアは世界で最も美しいと思います。クライアントや保険の受取人が最も私たちを必要とするときに、守護天使のようにふるまい、彼らを支えられます。一番の喜びは受取人に会ったときに「ご主人は奥さまのことをとても大事に思っていましたよ」と伝えるときです。この上なく素晴らしいことです。これが私たちの原動力になっています。私は常に自分の精神生活の充足を最優先に考えます。家族や健康もこのプロセスに欠かせない要素です。家族と良好な関係を築けず、健康も維持できなければ、一体どうやって人に何かを売ったり、前に進むことができるでしょうか。これらは必要不可欠な要素であり、常に大切にしています。子どもたちはいつも一番です。先週、私の仕事中に、娘が妻に「家に財布を忘れた」と電話をかけてきました。私は大急ぎで家に戻って財布を取りに行き、娘に届けました。娘は一日中大学にいる予定だったので、差し入れもしました。そういうことができてうれしかったです。こんな瞬間がこの仕事で一番楽しいと思うところです。家族を楽しませる時間があることです。それ以外にも、例えば営業などは、自分が元気なら仕事は向こうからやってきます。そのおかげで自分と家族は穏やかに暮らせています。
Contact
Julio Pastor julio.pastor@ljseguros.com
Fernando Patiño Rivera fe_pari@hotmail.com
Adrián Villarreal adrianfvillarreal@gmail.com
MDRT Latinoamerica Podcast(soundcloud.com/podcastmdrtlatinoamerica)では、本文以外のエピソードもスペイン語でご視聴いただけます。