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説得力を磨く3つのツール
説得力を磨く3つのツール

9 01 2022 / Round the Table Magazine

説得力を磨く3つのツール

アイディアだけでは売れない、ストーリーが大事

By Carmine Gallo

対象のトピックス

誰もがストーリーテラーです。物事もストーリーが処理します。ストーリーでコミュニケーションを取ります。他のアドバイザーと一線を画すことのできるNo.1スキルはストーリーテリングです。そのスキルを伸ばすことに役立つのがスピーチに役立つ3つのツールです。

アイディアだけでは売れないので、ツールが必要です。アドバイザーとして価値のある知識や情報を提供することは可能ですが、それだけではお客さまに行動を促すことはできません。その思考を推奨する人、後押しする人が必要で、それこそが皆さんの役割です。

ツール1: ストーリーの種類

ストーリーにはいくつものタイプがあります。自分自身のストーリーであるme story、ケース・スタディーや他のお客さまの例などを紹介するthey story、最後に私達が一緒に関わり、お客さまのご家族のために一緒に設計するwe storyがあります。

全ての偉大なストーリーに基本構造があります。優れたストーリーは三部構成でプレゼンテーションをします。

  • 第1幕。設定。お客さまが置かれている現状。現状を説明し把握していただく場面です。
  • 第2幕。葛藤。お客さまの保障が不十分な状態、もしくはファイナンシャル・プランがない状態で万が一のことがあったらどうなるでしょうか。
  • 第3幕。決着。皆さんの提案するファイナンシャル・プランが第2幕で提示された問題を解決し、平和が訪れ、誰もが末永く幸せに暮らせるでしょう。

ストーリーテリングというコンセプトを紹介しましたのであと2つ、実行可能で効果的なコミュニケーション・ツールを紹介します。

ツール2: 大から始めて小へ

詳細を説明する前に全体像を伝えます。神経科学の文献に全体像を示してからコンセプトや事実を伝える方が記憶に残ると証明された有名な事例があります。例えば、ランダムにいくつかの単語を言って、覚えてくださいとお願いすると、脳は与えられた単語を組み合わせてパターンを探そうとします。

仮にサンダル、レインコート、ブーツ、傘という単語を覚えてくださいとお願いすると、レインコートと傘を一組、サンダルとブーツをもう一組として記憶するでしょう。脳はパターンを見つけようとするからです。しかし最初に階層的な構造を説明したらどうでしょう。例えば、雨に関連する物として傘、レインコート、ブーツと言ったとします。次にビーチ用品としてサングラス、水着、サンダルと言います。最初に全体像を示した方がはるかに単語を覚えやすいことがお分かりいただけるでしょう。

もうひとつ役立つツールがあり、ログラインと呼ばれるものです。ハリウッドで映画のコンペが開催される場合、脚本家はプロデューサーや映画会社に映画のアイディアをプレゼンテーションします。その際に求められるのがログラインです。その映画を一行で表現すると、ということです。歴代最高のログラインと言われているのがスティーブン・スピルバーグ監督のピッチです。スピルバーグは1975年に映画会社に「アイディアがあります。これは海に病的な恐怖心を持つ警察署長が船長や泳いでいる人々に異常な食欲を持つ巨大なサメと戦う映画です」と売り込みました。もちろん映画「ジョーズ」です。

TED Talkにもログラインのようなものがあります。主催者は通常18分以下のスピーチにたった一つのアイディアをシェアすることを求めます。そのアイディアは具体的で覚えやすい内容でなければなりません。講師は一つのビッグ・アイディアをワンセンテンスで説明できなければなりません。とても良い練習になります。例えば、あなたはその他大勢のファイナンシャル・アドバイザーとどう違うかを1行か2行で言えますか。提案する商品についても、それぞれ1行か2行で概要を説明できるようにしてください。どういう機能があり、なぜ必要なのかを説明できますか。それがログラインであり、最初に明確に理解していただくことでそれに続くディスカッションに納得を得られるはずです。

もうひとつコツがあります。もしバーチャルのオンライン会議やパワーポイントのような視覚資料を使いながらプレゼンテーションをするならば、そのログラインを画面に表示するべきです。今回のキーメッセージはこれ、と決めたら、そのメッセージに注力し、他のスライドや文字は表示しないでください。そうすることで、聴く人はログラインだけに集中し、目にも訴えることができます。記憶に残りますし、後で配偶者やパートナーに説明するときにも思い出しやすくなります。

ツール 3: 3のルール

キーメッセージはプレゼンテーションの全部ではありません。では書き切れなかったメッセージはどうしましょう。脚本にしてもスピーチ原稿にしても、最もパワフルなコンセプトには3のルールと呼ばれる法則があります。全てのストーリーには始まり、中身、終わりが必要です。物語には「三匹の子豚」、「三銃士」、それに3つの願いをかなえてくれる魔法使いのジーニーのように3が鍵を握っています。3のルールは普遍で世界共通です。人間が一度に受け止め、消化できるのは最大で4つのアイディアだと言われています。従ってお客さまが情報過多にならないように気を付けてください。伝えたいことは3つまでに絞ってください。保険プランあれば、主な保障内容を3種類、もしくは皆さんのファイナンシャル・アドバイスを導入するべき理由を3つだけ挙げます。複雑な情報もシンプルなコミュニケーションが有効なので、3つまでと自分にシンプルなルールを科して決めておくのが大切です。私がお役に立てる3つは何だろうと自問してください。一つのメインとなるアイディアがログラインで、その中に3つか4つ補完するメッセージ、例えばなぜあなたにお勧めしたいのか、3つのメリットなどを述べてください。

皆さんのアイディアが大事です。皆さんのコミュニケーション力を高め、効果的なストーリーテリングができれば皆さんのアイディアはきっと際立ちます。

2021年アニュアル・ミーティング・バーチャル大会でのGalloのプレゼンテーションはmdrt.orgから。

Carmine Galloはストーリーテリングに関する7冊のベストセラー本を執筆し、コミュニケーション・コーチとして、また基調講演で活躍しています。連絡先はcarminegallo.com/contact