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卓越性への道をリードする
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9 01 2022 / Round the Table Magazine

卓越性への道をリードする

Tsaiはメンバーがお客さまに計り知れない価値をお届けできるような施策に注力します。

By Mike Beirne

対象のトピックス

Photo: Yu Sheng Fu

優秀なファイナンシャル・アドバイザーは断りを恐れないものです。MDRT会長のPeggy Tsai, RFP, CCFPにとって断られることは成約に至る道のりの始まりにすぎません。クライアントの中には見込客だったときに何度も断ったのに、彼女があきらめなかったという人達がいます。一番長かった方は7年かけてようやく契約をお預かりすることができました。

「断りは私達に向けられたものではなく、恐れや不安からくるものです。間違った判断をしていないか、リスクではないかという恐れ、それとは裏腹にもっと保険の情報を得たいという願望。内心では加入したいと思っていてもなぜか断ってしまい、なかなか本音で話してくれません。私達に求められているのは断られる根本的な原因を知ろうとする姿勢です」と台湾台北市の21年間MDRT会員は話しました。

Tsaiはその粘り強さによりShin Kong生命で7年連続営業成績No.1に輝きました。彼女にとってキャリアの中で最も大きな転機は地元の新聞社の編集者という安定した職業から保険会社の保険金支払い部門という不慣れな仕事に転職したときだと思われがちです。しかし9月1日にMDRTの95年の歴史上初のアジア太平洋地域出身の会長となったTsaiによれば、彼女のキャリアの最も「貴重な旅」はあるカフェで始まりました。カフェのオーナーがある高齢のご夫婦と障害を持つ成人した娘さんについて語ってくれました。その一家は近くに多くの土地を所有しているとのことでした。このような場合、娘さんの将来を見据えた適切なファイナンシャル・プランニングが必要になるとTsaiは確信しました。そこで何ヶ月もかけてアプローチを試み、たまたま同じ教会に通っていた娘さんと連絡がつき最終的にはご両親に紹介していただけました。ご両親にお会いでき、ウェルス・マネジメントについて話す機会がありましたが興味を示していただけませんでした。

必要なことや通常の業務をしっかりと行い、決してあきらめなければ人並み外れた卓越性を手に入れるでしょう。

しかし時がたつにつれ、Tsaiとそのご家族は深い絆で結ばれるようになりました。ご両親の結婚50周年が近づいたとき、娘さんから友人や家族で行うお祝いのイベントを手伝ってほしいと頼まれます。Tsaiは躊躇することなく喜んで引き受けました。ご夫婦のこれまでの軌跡をまとめたビデオをバックに、彼女が非常に感動的なスピーチをしたとき、ご主人は涙を流しました。また記念のケーキをカットするとき、奥さまは緊張で手が震えていたので、Tsaiの夫のTerryは手を貸しました。これをきっかけにお客さまとの関係は一層強くなります。

最初はNoと断っていたChenご夫妻は彼女を両手でハグし「Peggy、これが私達の資産です。すべてあなたに管理してもらいたい。あなたを信頼しているから」と言いました。

固い絆を築いたため数年後に奥さまが亡くなってTsaiが葬儀の手配や遺産整理を手伝っていたとき、故人は彼女に形見の品と家族のために尽くしてくれたことを感謝する手紙を残していたことが分かりました。

「お客さまとの体験から得られる教訓は、自分がどのようなサービスを提供しようとしているのかをよく吟味する必要があるということです。私達の行っているサービスはちまたのどのコンサルタントも提供できるものですが、私達はお客さまとの信頼関係やサービスに対する姿勢、営業アプローチなどで差をつけることができます。MDRT会員以外のコンサルタントとの違いはこのような分野に顕著に表れます」と述べました。

奉仕のリーダー

サービスに粘り強くコミットすることにより、Tsaiは8回のコート・オブ・ザ・テーブルと6回のトップ・オブ・ザ・テーブルを獲得しました。またMDRT Foundationのダイヤモンドの騎士であり、MDRTで数多くのボランティア・リーダー職に就きました。お気に入りの職務は会員コミュニケーション委員会(MCC)のDVP、リージョン・チェアそして、ゾーン・チェアでした。

「MCCは世界中の会員とコミュニケーションを取るうえで最も重要なチームの1つなので非常にやりがいのある能力の試される経験ができました。MCCリーダーは他の委員会のリーダーとは違います。より高い求心力や使命感が要求され、会員増強プランや次年度の活動予定を作成しなければならず、委員会メンバー全員が共通の方向性や明確な目標、良いチームワークを維持する実用的なガイドラインを作らなければなりません」とTsaiは言います。

2002年にMDRTに入会して以降、MDRTの会員数、特にアジア系アドバイザーが増加し、MDRTの戦略プランと組織構造に影響を与えるのを見てきました。その間、MDRTの執行役や本部スタッフは絶えず内省し、改善を重ね、マクロな視点で会員のニーズを把握し、混沌とした世の中にあってもトレンドをつかみ明確な道筋を示してきました。役員会とスタッフの主な仕事はこれまでのようにファイナンシャル・サービス業にとってカギとなる課題が何であるかを予測・特定し、戦略的思考で問題を解決することです。その目標を達成するために新会長は自分を奉仕者のリーダーであると見なしています。

お客さまとの体験から得られる教訓は、自分がどのようなサービスを提供しようとしているのかをよく吟味する必要があるということです。

「第一に意識しているのは本物であることです。ありのままの自分でいること、人に誠実に接することが何より大切だと思います。私は当組織でこの特質を備え、はっきりとした目標と価値観を持ち他の人に喜んでシェアする多くのリーダーと共に働く機会に恵まれました」と述べます。

在任中の優先課題の一つはデジタル・トランスフォメーション(DX)、つまりナビゲーションやログインを容易にするためにMDRT本部の3つのサイトを再設計して統合する戦略的取り組みを推進することです。計画ではよりパーソナライズされた関連コンテンツを会員に直接的に提供することも目指しています。第2の優先課題は、MCC時代から取り組んでいる会員がマーケットで必要としているサービスをより明確に強化することです。

「国が違えば文化や理想、やり方や望むことも変わってきます。それぞれのマーケットに合ったさまざまな営業テクニックがあるでしょう。『地域に根ざした』サービスにより各国の会員がまさに必要としているものを提供したいと思っています」と語りました。

MDRTが異なる点

TsaiはMDRTのアドバイザーと会員ではない金融サービス専門家との間には異なる点があると主張するとき、自分の「働き方DNA」がMDRTに入会することで変化したことを示します。

保険会社の保険金部門からパートタイムの営業職に就いて6年たったとき、彼女は甲状腺腫瘍を発症して治療のために働くことができなくなりました。幸い医療保険とがん保険に加入していました。ジャーナリスト時代に何度も取材した大きな病気やケガで大変な思いをしている無保険の家庭に見られる経済的困難は免れることができました。Tsaiは病を経験したことでクライアントに強く共感するようになり、フルタイムの保険アドバイザーになりました。

最初はなかなかMDRTの入会基準を達成することができず、エリート会員のステータスを獲得するためさまざまな方法を模索しました。TsaiはMDRTがいわゆる「仕事に向かってダッシュする」という手法の開発を助けてくれたと言います。例えば6時間の仕事があればそのタスクを3つに分け、45分間全力疾走できるように各セッションの計画を立てます。

「要所要所でダッシュするためには綿密な計画を立て、タスクをより明確にしなければなりません。私は座って仕事を始めるとき混乱したりイライラしたりすることはありません。タスクに集中し、理路整然と優先順位をつけるのが以前より楽になりました」と話します。

彼女が持つDNAの別の側面は自分へ投資することです。「現状に満足せず、常に学び続ける必要があります。MDRTの大会に参加することはキャリアに対する投資です」最後の特徴は愛情と優しさの拡散です。「ほかの人を助けると幸せな気分になります。何かを成し遂げた気分になり、人から感謝されていると感じます」と述べました。

MDRTが倫理観やプロ意識を強調することは、会員がより多くの家族を助ける能力を高めることにつながっています。もし過去に戻れるなら新人アドバイザーの自分にどんな助言をするかという質問に対し、彼女は時間管理をしっかり行うことと紹介を依頼することだと答えました。もちろんアドバイザーになる目的を理解しているからこそ、この仕事を続けていくことができます。

「偉そうな態度をとらずに誠意を尽くすなら、お客さま一人ひとりの人生を変えるお手伝いができます。必要なことや通常の業務をしっかりと行い、決してあきらめなければ人並み外れた卓越性を手に入れるでしょう」と語りました。

ホール・パーソンとして成功する

MDRTが業界団体や企業の中でも際立っているのはホール・パーソンのコンセプトを行動様式の中心に据え、会員が人間関係・健康・教育・キャリア・サービス・経済・精神の7つの重要な分野でバランスを取ることを一貫して提唱している点です。ホール・パーソンは生涯にわたる目標であり、Tsaiの場合、着手するまでに多少の時間を要しました。

「当初は1日に17時間働いていました。自分で振り返ってもバランスがとれていたとは思えません。お金を稼ぐことに忙しくて自分の健康を顧みませんでした。ステータスを追い求めるあまり家族をなおざりにしていました。いろいろな意味で仕事と生活のバランスが崩れていた」と彼女は明かします。

ホールパーソン・コンセプトは目的意識を見つけるのに役立ちました。まず短期的に見て生活の中のどこが偏っているのかを認識し、長期的でバランスのとれた目標を追求することで偏りを解消するよう努めました。次に意義深いプロジェクトにエネルギーを注ぎ、家族や友人を巻き込むことで努力が刺激的でやりがいのあるものとなりました。第三に自分が最も大切にしている人々や理想のために時間を使いました。

「人生で重要なのはバランスをとることです。どちらか一方に傾くとすべてを失うことになりかねません」と語りました。

CONTACT: Peggy Tsai peggymdrt@gmail.com