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自己ブランディングを確立する
自己ブランディングを確立する

2 08 2023

自己ブランディングを確立する

「強み」、「自分にしかできないこと」にフォーカスすることで、自分のアイデンティティに基づくブランディングを確立することができる。 MDRT日本会の松田憲幸会員、大関浩伸会員より自己ブランディングの戦略についてご紹介。

対象のトピックス

10年の壁を超える自己ブランディングの鍵は前職に 

 「自らの知識や能力には特別の意味はなく、誰もがもっているに違いないと錯覚する。逆に、自らに難しいもの、不得手なものが大きく見える。」経営学者P.F.ドラッカーの名言の一つだ。 

COT を3回達成する松田憲幸会員。人材関連の仕事から転職し保険募集の仕事を始めた当初、マネージャーに「10年すぎると絶対に壁にぶちあたり、多くの人が精神的におかしくなってしまう」と聞かされ、不安になった。そして、いざ10年を目前にすると自らその暗示に引き寄せられ、壁を意識せずにはいられなかったという。 

10年目の壁を乗り越え、生き残るには、「自分だけの強み」が必要と考えた松田会員。様々なトライをする中で一つのきっかけが訪れる。それは、ある既契約者の経営者から、保険ではなくハラスメントの対応、残業や解雇、そして労災に関連した争議の相談をもちかけられたことだった。当時、日本の労働関連の法規制が大きく変化しており、昨今の「働き方改革」などとも繋がる、まさに労働法の過渡期で、経営者は労働者の問題に頭を抱えることが多くなっていた。松田会員はその経営者に対し、以前の仕事であった人材関連で培った知識と経験を活かして相談に応じたそうだ。経営者が抱える労働に関わる問題や悩みは偶然にも松田会員の前職に繋がる得意な分野だったからだ。 

この出来事を機に、労働関連の法規や働き方改革、健康経営といった労務の分野を強みにしようと決意した松田会員。保険分野の専門である松田会員には足りない知識もあるため、社労士や弁護士の方との勉強会を積極的に行うようにした。そして、他業種のプロフェッショナルとのネットワークを作り上げることで、経営者のさまざまな悩みに柔軟に対応できるようになった。また、相談が複雑になれば、弁護士を紹介する、社労士を紹介する、といったことができるようになった。簡単に企業との保険契約を獲得できるようになった訳ではないが、徐々に経営者の信頼を得るようになっていったという。それが続くと労働問題に詳しいファイナンシャル・アドバイザーということが知られるようになり、企業や団体での研修や講義の機会が増えていくなかで潜在的な顧客も増えていったそうだ。また、労務の問題に真摯に取り組む会社は従業員のことを大切に想っていることから、社内規程の見直しなどを機会に自然と福利厚生やリスクマネジメントの提案にも繋がっていった。   

このように自分のビジネスの強化を果たせたことで、金融サービスの仕事を始めた当初に言われた暗示から解放され10年目の壁を越えることができた松田会員。 

自分の強みはこれまでの歩みの中に隠れているのかもしれない。 

紹介に繋がる知識をもつ 

つい紹介したくなるような動機を作り出すことを主眼に置いていると語る大関浩伸会員。そのうちの一つが知識だ。一般的には専門知識、商品知識、周辺知識ということになるそうだが、大関会員は実務知識を一番主眼に置いているという。いわゆる知ってそうで知っていなかった実務知識というもので、知っているか知らないかで個人にとって結構な差がつくものを追求しているそうだ。 

そういった実務知識をお伝えすると、商談にならなくても、こういう知っておくべき情報なら自分の大切な人にもそれ知らせてあげたいという気持ちになってくださるため、自然に紹介に繋がっていくという。 

また、いかに売って営業マンとして潤うかではなくて問題解決に貢献し信用力をつけていく、信用力を得ていくという視点から、いかにメンテナンス等を通じてお客様守っていくようなことを重視して活動しているそうだ。 

まず一つはリスクの発見解消という視点で、まずお客さんに寄り添うこと。それから出口対策に長けていること。それから営業マンではなくて顧問契約に近い専属のコンサルタントであること。それからお客さんから私のブレーンだというふうに認識されるようになっていること。また、資産保全ツールとして生命保険機能の崇高性を語れること。こうしたことを胸に秘めて日々活動しているという。 

保険営業に対する自身の在り方がしっかりとしているということも、大関会員のアイデンティティとして紹介や顧客満足へと繋がっているのかもしれない。 
 

Contact: MDRTeditorial@teamlewis.com