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全体像を把握して助ける
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3 09 2023 / Round the Table Magazine

全体像を把握して助ける

Kahanの包括的なプランニングにはビジネスとプライベートを結び付けたいという強い思いがあります。

対象のトピックス

イリノイ州Northfieldの29年間MDRT会員Stacy L. Kahan, RFC, CLUは子どもの頃、父親で45年間MDRT会員だったStanford L. Lang, RFC, ChFCが会う人みんなに「お困りのことはありませんか。私がお役に立てることはありませんか」と尋ねるのをよく耳にして育ちました。

2021年に他界した父親と同じ仕事に就いた彼女は、その言葉に特に大きな影響を受けたそうです。

「皆さんの力になりたいという父の志を継ぎました」と語ります。

彼女は1994年に創業し、当時は保険を主に扱っていました。時がたつにつれ、保険商品を売ることがアドバイザーの報酬を得る方法ではあるもののそれだけではないことに気付きました。

「人と接し、その人が抱えている問題を経験するようになると話をするときにより包括的なアプローチができるようになります。これは保険に限った話ではありません。その人の目標が何かということが大事です。その人のことや優先順位は何かを本当に高い視座から見ることが役立ちます」と語ります。

ビジネスとプライベートの結びつき

Kahanの主なクライアントはビジネスとプライベートをはっきり分けている可能性の高い経営者です。

「保険は一次元のものだと思われていますが、実は多次元的なものです。保険がどのようなものかを判断するプロセスは『ディスカバリー・プロセス』です。もしビジネスが失敗すれば家族は困りますし、もし家庭が崩壊すれば、仕事に影響が出ないはずがありません」と述べます。

彼女は製造業を経営していたひとりのクライアントのことが忘れられないと言います。その方はプライベートを顧みず、仕事に没頭し会社を守ることにだけに注力したいと思っていました。Kahanが主要なクライアント向けに小規模なカーブアウト(特定の社員に追加保障を提供する)所得補償プランを作成したとき、彼は興味を示しませんでしたが、最終的に説得して加入に至りました。その2年後に彼は体が不自由になりました。しかし、その保障のおかげでビジネスに負担をかけることなく生涯にわたって給付金を受け取ることができています。

Kahanは自身を「問い掛けの達人」と称し、自分の感情的知性(EQ)により、時代を先取りした包括的アプローチが実現したと考えています。

「単刀直入に話すべきだと思います。『ホリスティック(包括的)』とはどういう意味か、私が思うのはその人の人生全体を見ることです。例えば『一歩下がって、やるべきことの中で私がお役に立てることに優先順位をつけましょう。その他のことは専門家をご紹介します』とお伝えします。これもホリスティックです。要するに私たちはコネクターでもあり、それこそがアドバイザーがクライアントにもたらす最大の価値の一つであると心から思います」

自分の専門ではない資産設計や財務などの分野でクライアントを「包み込める」人を見つければ、さらなるニーズに対応できると彼女は説明します。グループ保険で人事部門と仕事をする機会が増えるにつれて彼女は人事支援の必要性を実感し、その不足を補うためにHRビジネスを立ち上げました。

「私はこれをホーリズム(全体論)と呼んでいます。私たちはクライアントの話に耳を傾け、手助けする解決策を見つけることで関わり続けることができます」

「ホリスティック(包括的)プランニング」は自分が長年やってきたことを新しい用語に言い換えたにすぎない、とKahanは言います。それは彼女の「プライベートとビジネスは表裏一体」という普段のアプローチから自然にあふれ出るものだと考えています。

家族の時間、仕事の時間

娘のCaraとAlanaが幼い頃、Kahanは仕事と家庭を太い線で線引きしていました。

「子どもたちの成長を常にそばで見てきたので、娘たちもこの仕事に就きたいと考えるようになったのだと思います。また仕事をしていく中で私たちがクールに質問を投げかけると成功や失敗を語ってくれる興味深い方々に出会ったからだと思います」と述べます。

約10年前、Caraはこの事業への参加について母親に打診し、その2年後にAlanaも参加しました。現在2人はそれぞれCEOと社長に就任し、今後10年間で事業の一部をふたりが買収するという計画を正式に進めています。

「私は幸運でした。直観力にたけ、集中力のある若くて賢明な女性が2人いて、彼女たちは全く異なるスキルを持っています。2人が一緒になれば、人々を包み込むように世界を征服することもできるはずです」

仕事の領域で母娘としての関係を維持するのは難しいことですが、「家族の時間に仕事の話をしてはいけない」というルールのおかげで3人は最適なバランスを保っています。

また、面談にはあえて娘たちも参加させ、クライアントがこれから彼女たちと仕事をすることに違和感を持たないようにしています。完全にリタイアすることはないと思っているものの、一歩下がって娘たちがふたりのやり方でビジネスを成長させることを目指しています。

「私たちはお客さまを守ることを約束します。その約束はもちろん果たしますが、必ずしも私自身の手だけではなく、彼女たちの手によっても果たされます。関係を移行するのではなく、強化していくのです」とKahanは語ります。

そして事実上のファミリー・ビジネスとなったこの会社を3代目に引き継ぐ準備が整ったとき、Kahanがずっと昔に父親から教わった問い掛けがあらゆる側面で彼女たちを導くことは間違いありません。「お困りのことはありませんか?」

CONTACT

Stacy Kahan stacy@1706 advisors.com