![ベンチャー創業の経験を生かしてカムバック ~言葉や所作の隅々に神を宿したい~ [摩須 謙太郎 Kentaro Masu]](/_next/image?url=https%3A%2F%2Fmembers.mdrt.org%2Fglobalassets%2Fdigizuite%2F35316-en-japan_written-interview_october01_return-to-his-favorite-financial-advisor-after-the-hardships-he-experienced-in-venture-management.png&w=3840&q=75)
ファイナンシャル・アドバイザーは大好きな仕事
25歳のとき、大手IT企業の営業職からファイナンシャル・アドバイザーに転身した摩須会員は、これまで足掛け6年のキャリアで、MDRT3回、コート・オブ・ザ・テーブル2回、トップ・オブ・ザ・テーブル 1回という華麗な営業成績を収めてきました。法人領域のファイナンシャル・アドバイザーの専門性は追求しつつも、それ以外のお客さまニーズに対してもその道のプロをアレンジできるスーパーハブの様な役割を目指したいという摩須会員は、「ファイナンシャル・アドバイザーの仕事が大好きです」と率直に語っています。アメリカの自動車メーカー・フォードの創業者ヘンリー・フォードの逸話を話してくれました。「フォードがある記者会見で記者から攻めの質問を受けた際、その瞬間はどの質問にも答えられませんでした。ただ、その後その場で何カ所かに自分で電話をかけ、その電話を終えた後、すべての質問に完全に回答できたそうです」。自分自身の知識だけではなく、自分がスーパーハブとなって相手に完全に対応するという姿勢こそ、摩須会員が求めているファイナンシャル・アドバイザーの姿なのです。
ベンチャー企業創業のチャレンジ
ファイナンシャル・アドバイザーとして数多くのベンチャー企業の社長と知り合うようになった摩須会員は、ゼロから会社を作っていく創業者への憧れのようなものが芽生えてきました。この想いに抗うことができなくなり、摩須会員はベンチャー企業創業に挑戦するため「大好き」な保険の仕事を卒業するという大きな決断をしました。システム開発の会社を立ち上げた摩須会員は、これまで無かった大きな壁にぶち当たりました。営業職に専念できるファイナンシャル・アドバイザーに対して、社長業は営業だけやる訳にはいきません。社員が10人を超えるようになると、組織内にもさまざまな問題が起きてしまいました。営業以前のヒト・モノ・カネのあらゆる面で逼迫した状況に陥ってしまった摩須会員は、3年で事業継続を断念することになりました。
カムバック初年度からCOT
再びファイナンシャル・アドバイザーに復帰し、後任が手厚く保全する前職時のお客様へはアプローチしない形で契約数ゼロからスタートした 摩須会員は「やらないと死ぬというとてつもない危機感」をもってカムバックしました。企業経営で作ってしまった借金を返すことや、3歳になる子供と妻を支えるため、訪問先が無いなんて言っていられない状況です。まさに死ぬ気の奮闘でした。 その年の6月からの営業にもかかわらず復帰初年度、見事にCOT基準を達成、2年間で計71社から契約を預かりました。 「『知っている』『できる』と『やっている』の間には見える視点や生まれる感情に違いが出てきます。このニュアンスの違いこそ、百戦錬磨の経営者であれば瞬時に見抜くもの」だと言います。苦い経営者経験で、経営者が置かれる立場や思考に沿って情報をお伝えする意識が持てたことは大きな武器になった」と、摩須会員はベンチャー起業を経験したメリットを語っています。カムバック後、廃業の危機に瀕した保育園を支援しているお客さまと出会いました。奢らず偉そうにせず、その保育園の教育方針に賛同して支援をするお客さまには、保険の相談に応えるだけでなく、資産運用の専門家を紹介するなどスーパーハブとしての役割を積極的に担っています。素晴らしい人、尊敬できる人に出会えるファイナンシャル・アドバイザーの仕事は、カムバック後も「大好き」です。
言葉の節々に神が宿っていない
ファイナンシャル・アドバイザーにカムバックして3年目を迎えた現在、昨年に続き今年もすでにTOT基準に到達した摩須会員は、今になって25歳のとき 転身当時に先輩とのロールプレイで言われた「ますけん(摩須さんのあだ名)は、言葉の節々に神が宿ってない」という言葉を思い出しています。「当時は何を仰っているのだろうと思っていましたが、今はようやくその意味が少し分かってきた気がします」といいます。お客さまとの面談のときに発した自身の言葉や所作を振り返って反省することがまだまだ数多くあります。TOTを続けていくという結果ではなく、言葉や所作の隅々までお客さまと寄り添うことを磨き続けることが、摩須会員の現在の目標です。
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