Log in to access resources reserved for MDRT members.
  • 学ぶ
  • >
  • スタディー・グループが成功する要因とは
スタディー・グループが成功する要因とは
スタディー・グループが成功する要因とは

3 01 2024 / Round the Table Magazine

スタディー・グループが成功する要因とは

グループの立ち上げかた、すべてのグループに必要なこと

対象のトピックス

参加メンバー:

Regina Bedoya, CLU, ChFC, 元MDRT会長、フロリダ州Juno Beachの30年間MDRT会員
John J. Demboski, CFP, カリフォルニア州Santa Barbaraの18年間MDRT会員
Joseph L. Di Bella, LUTCF, ニューヨーク州Albanyの19年間MDRT会員
Addie Murdock, カリフォルニア州San Diegoの11年間MDRT会員

どうすればスタディー・グループを立ち上げられるのか、なぜきちんとしたアジェンダが必要なのか?2022年のTOT会議でのパネル・ディスカッションでそれぞれの会員がどのようにグループを立ち上げたのか、どのようなベネフィットを感じているのか、そしてメンバーの意識がグループの成功に不可欠だということが話し合われました。

Demboski: 私はスタディー・グループに本当に助けられました。自分が分かっていないことを誠意を持って教えてもらえて、それでも気分を悪くすることなく、心地よい場所だという点で特別な存在です。スタディー・グループの仲間は自分のことを分かってくれて、信頼してくれていて、尊重してもらえるので、十分なラポールがあります。だからこそ「そのやり方はかなりマズイよ、止めた方が良いと思う」というような指摘も素直に受け止められます。もしスタディー・グループがなければお客さまやチームが私をおだてているのを真に受けて「エコー室」に閉じこもっているようなものです。前進に不可欠な客観的なフィードバックを逃してしまう危険性があります。

Bedoya: 私の所属するスタディー・グループは今から10年くらい前にほとんど偶発的に発足しました。もとから計画していたわけではなく、ある年のアニュアル・ミーティングの後に休暇をとって大会で学んだことを話し合おうということになり週末を一緒に過ごしたのがきっかけでした。大会で学んだアイディア、導入する戦略などの意見交換をしました。そうした集まりが何回か続き、ある年コーチを招いてアジェンダを用意して時間対効果の高い会議にしたいということになりました。そのときにMAIA Study Groupという名称が決まりました。このチームの一員になることで、ひとりでは達成できなかった成果を上げることができるようになったと言えます。

Di Bella: 私のスタディー・グループは発足から15年になります。人としても専門家としても成長したいと願っていたのですが、ひとりではどうにもならないと感じていました。私のグループはごく自然に発生しました。皆さんのグループと同じようにMDRTや業界のイベントの後に気心の知れた仲間が集まっていました。野球好きがいたので、一緒に野球観戦をしたのがきっかけでした。その後正式にグループの運営方法やルールを整えていきました。

私がこの仕事を始めた頃には、父がパートナーでした。当然ながら2人の考え方は全く違い、ビジョンも目指すものも違っていました。父は昔かたぎの真面目な保険セールスマンで、素晴らしい業績を上げ続けていました。一方私は父にはなじみも興味もない商品を扱いもっと多様で包括的なファイナンシャル・プラン、アセット・マネジメントをしたいと思っていました。

私のスタディー・グループはもともと父が参加していたグループです。今も毎年アニュアル・ミーティング後に丸1日勉強をしています。このグループのおかげで父も私も新しい働き方、戦略を構築し発展することができました。グループがなければ父子が違う方向性を目指しながら共存することはできなかったと思います。私にとっても転機でしたし、私の家族、そして父にとっても素晴らしい存在になっています。

Bedoya: 当初はどういうアジェンダで勉強すれば良いかが分かりませんでした。私のグループもそういう意味では自然発生したと言えます。私たちが雇ったコーチは、Jim Horanが提唱しているOne Page Business Plan(1ページの事業計画)という考え方を紹介してくれました。たくさんのバージョンが出回っていてファイナンシャル・アドバイザー用というのもあります。具体的でシンプルなステップでミッション・ステートメント、ビジョン・ステートメント、目的、そして一定期間内に達成すべき測定可能な目標を作成できるようになっています。

私たちはこのシステムを受け入れる決心をして、互いの計画を共有し、互いをサポートし、導き、責任を持って取り組みました。きちんとした仕組みがあったことと、メンバー間の信頼があったので、私たちは弱さや課題をさらけ出し、励まし合いながら人生のさまざまな分野で成長を遂げることができました。

Di Bella: 私は2つのスタディー・グループに所属していました。一つは失敗で、もうひとつは飛躍しました。失敗したグループで過ごした時間も、現在のグループの成功に寄与していると感じます。成功の要因のひとつは、毎年周到に予定を立ててからご褒美旅行を兼ねて行っていることです。アジェンダは慎重に入念に準備します。人数が少ないので、全員が話したいことをアジェンダに入れることができ、誰も仲間外れにならないようにしています。

実はこのグループでも抜けたいと思う人がいましたし、私も抜けたいと思っていた時期があります。参加しても計画の実行までフォローできずに話だけで終わってしまうことがあり、参加する意味がないように感じていました。でも、仲間を責めるのではなく自分で解決することにして、アジェンダにそれらを組み込みました。実はそれが転機となりました。もうひとつ大事な要件は、このグループが年1回、5日間一緒に過ごすことです。かなりのコミットメントが求められます。全員が家族からも仕事からも離れて、時間をささげて参加するのですから成果を上げないわけにはいきません。

価値のあるディスカッションにするためにわれわれが導入したのは総当たり戦のような方法です。各メンバーが残りの7名に向けて、今回のミーティングで何を学んだか、これから何を変えるかを発表します。この発表内容がアクション・プランになり、それぞれが持ち返ります。その後、メンバー2人ずつがペアになって、お互いの進捗を毎月チェックします。

失敗した方のスタディー・グループでは投資とプランニング戦略ばかりを話し合っていました。1日でどっと情報を交換し、その後のトラッキングがなかったので、うやむやになっていました。素晴らしいメンバーで、知的で成功している方々ばかりだったのですが、気持ちが繋がっていなかったというのが私にとって不満でした。

Murdock: 私のグループには、一度抜けた人が数ヶ月後に頼むから戻してくれと懇願したというケースがあります。最終的には受け入れたのですが、なかなか興味深い過程でした。価値がないと思って抜けたのですが、離れてみて価値を再認識したのでどうしても戻りたくなったのでしょう。私のグループでも共通しているのが責任感です。困ったときには助けを求めることができ、自分のプランの進捗を報告しなければいけない人がいるというのは有意義なことです。私たちは、誰が何をいつまでにするかを記録していて、チェック・ポイントでここまでの進捗と次回までにこうします、と予定を報告することになります。もうひとつやっているのが「5%アップデート」です。今抱えている最大の勝利や課題を2つ選ぶことになっています。ほとんどが仕事関係です。時にはパーソナルな問題もありますが、自分の弱さをさらすことになります。私たちに影響を及ぼしている2つの事柄に集中することができます。そして、その事象に関する感情や緊急性について話し、何を討議するのかをグループで投票します。

時には非常に個人的な事柄になることもありますが、ビジネス上の課題が選ばれることが多いです。そして、指名した人に解明するための質問をしたあと行動計画にまとめて、会うたびにその通り進んでいるかを確認します。当然従いたくない人もいますが、感情的な部分もプライベートな部分も含めて、専門家としてプランニングをします。同じ業界の仲間ですから。

Contact

Regina Bedoya reginamdrt@gmail.com
John Demboski john@dcfis.com
Joseph Di Bella jldibella@ft.newyorklife.com
Addie Murdock addiemurdock@me.com