
紹介の励みになる「お礼」
私は単に紹介をお願いするのではなく、紹介をしてくださったお客さまに対して、しっかりと意味のある「お礼」をするようにしています。お客さまが事前に把握できるよう、明確な紹介プロセスを設けて、価値のある形で「お礼」をすることが重要です。当初は高級ワインやさまざまなギフトを贈っていましたが、大きな効果は見られませんでした。そこで、お客さまが紹介をしてくださるたびに、彼らが選んだチャリティー団体に寄付をすることにしました。この方法が、お客さまには最も響いたようです。お客さまが「価値がある」と感じる「お礼」を提供することが大切です。
—Carla Brown, FPFS, CFP,は英国イングランドCuddingtonの7年間MDRT会員

お客さま対応で避けるべき4つの言葉
- リタイア(引退)誰も「リタイア」したいとは思っていません。「リタイア」という言葉は、「時代遅れ」「役目を終えた」「必要とされなくなった」「終わった」「立ち去る」といった意味を含みます。ですから、「リタイア」という言葉は言わないようにします。では本当は何を求めているのでしょうか。自分の意思でしたいことを自由に選べる「経済的自由」です。「お客さま、私はリタイアのお手伝いするのではなく、経済的に余裕を持って選択肢を広げられるようにします。『いつ』『どこで』『何を』『どのように』するかを自分で決められるようになることが大切です」
- ジャーニー(旅)この言葉は使われすぎています。私たちは「一緒に旅に出る」のではありません。私は寄り添います。お客さまが経済的に安定し、自由を手に入れ、選択肢を持てるように支援します。
- 大問題(危機的)「お客さま、これは大問題(危機的)です」と言うと、脅しのように聞こえます。代わりに「非常に重要かつ優先度が高いことです」と伝えましょう。「経済的自由を手に入れるために計画を実行するかどうかを決める重要な優先事項です」言葉の選び方が相手に与える印象を左右します。
- レバレッジ(活用)この言葉も使われすぎです。代わりに「コミットメント」または「過剰なコミットメント」を使いましょう。「この負債義務に過剰にコミットしています」
—Shane E. Westhoelter, AEP, CLU, は米国ニューメキシコ州Albuquerqueの14年間MDRT会員
話しすぎない
新人アドバイザーにとってのシンプルなルールがあります。初回の面談ではお客さまの方がより多く話すべきです。もし自分の方が長く話していると感じたら、それは「金融アドバイス」ではなく「商品販売」になっています。
—Godofredo Batas Peteza III, はフィリピンTaguig Cityの7年間MDRT会員
郵送する書類の負担を軽減する
遠方のお客さまには、すべての書類を梱包したものと署名が必要なページだけをまとめた別の小さなパッケージの2つを郵送します。電話で書類全体を確認した後、お客さまには署名ページのみ返送してもらうことで、手続きの手間や郵送コストを削減できます。また、自分の手元にも同じ書類のコピーを用意しておくことで、同じものを見て正確に説明できます。
—Jonathan Peter Kestle, CLU, B Com, はカナダ、オンタリオ州Ingersollの10年間MDRT会員
守れる約束だけをする
「頻繁に連絡します」「時間があるときに食事でもしましょう」など、守れない約束はしないよう特に注意しています。一方、次のような約束を必ず守ります。「保険料の前払いをお願いしません。不要な連絡をしません。記念日のお祝いをしたり、個人的なギフトを贈ったりしません。代わりに、保険金請求の際には、手続きを最優先で行うことを約束します」。これらの約束を守ることで時間を節約し業務効率を上げると同時に、お客さまとの健全な関係を築けます。
—Jonghwa Lee, は韓国ソウルの10年間MDRT会員
より大きな器
WHYが十分に明確で大きければ、HOWは自然と見つかると信じています。ことわざにもあるように金魚は水槽の大きさに応じて成長します。器が小さければ小さくとどまりますが、大きな器であればそれだけ成長し、成功する余地が広がります。
—Jue Rong Lee, はシンガポールの19年間MDRT会員
OPARシステム
お客さまと面談の約束ができたら、その機会を最大限に生かし、望む結果を得るために「OPARモデル」を活用します。
Outcome(目標): 事前に面談の目的を明確にする。例えば、財務計画を策定するのか、成約を目指すのか。
Process(プロセス): 面談で期待する結果を明確にし、お客さまが関心を持ちそうなトピックや想定される質問を考えておく。
Action(実行): すべての要素(プロセス、お客さまの課題)を踏まえて、計画通りに導けるかを確認する。
Review(振り返り): 面談後、10~15分間反省する。期待通りにいかなかった点は何か、その原因は何かを振り返る。
—Lee Hang Pui Wilkins, は中国、香港Kowloonの13年間MDRT会員
より良いメールを作成する
お客さまとのつながりにメールは欠かせませんが効果的なメールを書けるようになるまでには時間がかかりました。以前はただ言葉で説明し続けるだけで、お客さまの中には視覚的に学ぶ人がいることを忘れていました。今は電話や面談後に要点をまとめたメールを送るようにしています。こうすることで、お客さまは自分のペースで情報を整理できます。また、実行するプランや次のステップがある場合はそれを明記し、私のパンフレットを添付して、質問があれば連絡するようにお願いします。
—Anthony Castro, は米国フロリダ州Melbourneの3年間MDRT会員
拒否は終わりではない
私にとって、拒否されることは「終わり」ではなく、単に「決断の延期」にすぎません。この考え方は私に希望とモチベーションをあたえ、関係を深め、より強いコミュニケーションを築く助けになりました。忍耐と粘り強さがあれば、契約成立は時間の問題だと信じています。たとえ失敗に見えるやり取りでも、それは将来のより大きなチャンスへとつながる一歩です。
—Devita, はインドネシアJakarta Baratの1年間MDRT会員
クライアントとスタッフをつなぐ
私はできるだけお客さまに直接スタッフと連絡してもらいます。例えば、すべてのお客さまをスタッフとのチャットグループに参加させ、質問があれば気軽に投稿できるようにしています。また、私が面談中で対応できない場合は、不在時の自動返信でスタッフに連絡するよう案内しています。これでお客さまは必要なサポートをすぐに受けられるようになり、私は仕事に集中できます。
—Joyce Chan, AFP, はシンガポールの6年間MDRT会員
レガシーボックス(遺産整理ファイル)
お客さまの大切な書類を整理するため、「レガシー・ファイルボックス」を作成しました。多くの方が「重要書類の整理」を後回しにしていることに気付いたからです。このシステムで信頼できる人がボックスを開ければ、緊急時に何をすべきかすぐに分かるようになっています。最初のセクションには、請求書の支払い記録や遺産の概要が記載されており、重要情報がひと目で分かるようになっています。さらに、6つのカテゴリーに分類されたカラーフォルダーがあり、それぞれの財務・法務関連書類を簡単に見つけられる仕組みになっています。このレガシーボックスはクライアントへの大きな付加価値となっています。整理を手助けすることで、彼らに感謝されるだけでなく、万が一の事態が発生したときに、私たちの業務もスムーズに進められるようになります。
—Rebecca J. Gonzalez, CFP, CLU, は米国ウィスコンシン州Spencerの8年間MDRT会員
バーンアウト(燃え尽き症候群)を防ぐ
モチベーションが下がったり燃え尽きたと感じたときは、新しい人と出会ったり、新規のお客さまと話したり、友人と楽しい時間を過ごしたりすることでリフレッシュしています。ポジティブな考えを持つ人々と交流し、家族や友人と過ごすことで環境を変えることが大切です。また、才能があり楽観的な人々と触れ合うことで、自分自身の成長や発展にもつながります。
—Sukhuma Onlaor, はタイNonthaburiの7年間MDRT会員