![コミュニケーションをとるのはキャッチャーから ~野球選手兼銀行マンからファイナンシャル・アドバイザーへ~ [安藤 雅敬 Masataka Ando]](/_next/image?url=https%3A%2F%2Fmembers.mdrt.org%2Fglobalassets%2Fdigizuite%2F36740-en-japan_written-interview_march01_communication-starts-with-the-catcher.png&w=3840&q=75)
コミュニケーションをとるのはキャッチャーから
高校は地元千葉県有数の野球強豪校で甲子園にも出場経験のあるチーム。大学も日本一に何度も輝いているプロ野球選手を多数輩出している名門。子供の頃から野球のエリート街道を歩んできた安藤会員は、軟式野球としては全国屈指の銀行へ就職しました。「人と話すことがとにかく好きです」と話す安藤会員のコミュニケーション術は、高校時代の厳しい野球環境からだといいます。強豪校で低学年の頃からキャッチャーとして守備の要を任された安藤会員は、上級生のピッチャーのところへ自ら話しにいかなければなりません。「コミュニケーションをとるのはキャッチャーから」という教えを受けて、どんな時でも自分から投手へ話しかけるようにしていたといいます。強豪チームのピッチャー陣は、実力もさることながら性格的に一癖、二癖ある先輩です。それでも気さくに声をかけた安藤会員は、自然に優れた会話術を身につけるようになりました。
野球をしながら銀行の営業マンとして頭角
安藤会員が就職した銀行は、社会人野球の選手としてだけでなく、銀行マンとしての仕事に対する成果も要求していました。野球選手として活躍できなくなっても、銀行マンとして長年働いていけるようにとの銀行の配慮でした。安藤会員は、社会人野球チームの一員となって早速活躍しはじめた傍らで、銀行マンとしても早々に頭角を現すようになりました。人と話すことがとにかく好きな安藤会員にとって、銀行の渉外担当はうってつけの職場でした。「地元のお婆ちゃんたちが、銀行さん銀行さんと気軽に声をかけてくれました」と話す安藤会員は、高齢者への営業力を強みに銀行マンとしてトップクラスの成績を上げるようになりました。11年に渡って社会人野球選手とトップ銀行マンとして活躍した安藤会員は、いよいよ大好きな野球を引退する時を迎えました。このまま銀行マンとして働くことに全く違和感はありません。銀行はそれを推奨してくれています。しかし、銀行の金融商品は限られています。安藤会員は、お客さまにとって最適なソリューションを提供できるのはファイナンシャル・アドバイザーだと考えていました。「悩みました。安定した生活をとるか、フルコミッションの世界へ飛び込むか。まだ幼い子供もいて不安もありました。ただお客さまへ銀行にはできない最適な金融商品を提案をしてみたいという思いが強かったのです」と、当時の思いを語ってくれました。
銀行マンでは考えられない雪崩のような契約
安藤会員は「正直なところ不安だった」と、銀行マンからファイナンシャル・アドバイザーへ転身した当時の心境を語っています。不安を打ち消すように、土曜日も日曜日も会社へ出社し、とにかく見込みのお客さまを訪問することから始めました。野球で磨いた会話術を使って、アポイントがあるないに関わらず人に会いに行きました。ある時、銀行時代から面識のある法人の社長を訪問しました。これまでは融資相談しかしていなかった社長に初めて保険商品を薦めてみました。すると、社長は銀行時代には見たことがないような笑顔を安藤会員に向けてくれたのです。「これまで誰もこんなソリューションを提案してくれたことがない」と、社長は満面の笑みで契約を進めてくれました。驚いたことに、その話を聞いていた事務のパートさんが「私もお話を聞きたい」と言ってきました。後日、そのパートさんの自宅へ訪問すると、そのパートさんも関心して契約への準備を始めました。さらに驚いたことに、三姉妹の末っ子だったパートさんの姉二人にもすぐに契約話が進んでいきました。ひとつの商品で雪崩のように契約が進む。「銀行マンでは考えられないことです。最適なソリューションが提供できればお客さまが喜んでくれる」と、安藤会員は確かな自信をつかみました。
多様な柱が成長の源
ファイナンシャル・アドバイザーとして初年度に会社のMVPを獲得し、以来16回連続でMDRT登録を達成してきた安藤会員は、幼少期から社会人までの野球漬けの生活が柱のように自分に良い影響を与えているといいます。「キャッチャーとして先輩とのコミュニケーションを学んだことだけではありません。人として最も大切な『挨拶』も野球時代に徹底して植え付けられました。基本的なことですが、こうした人としての基盤が大切だと思います」。最近では、地元のクラブでフリースクールに通う子供たちの支援活動を行ってきました。学校に行けない子どもたちが元気にキャンプに参加して一緒に楽しんでいます。「親御さんは子どもがこんなに楽しんでいる姿を見たことが無い、といって喜んでくれます。でも、子どもたちの笑顔で元気をもらっているのは、実は僕自身です」と、ファイナンシャル・アドバイザーとしてでない活動からも活力を得ていると強調しています。息子との野球の練習も大切な柱のような活動です。「仕事の時間が短くなっても、中学生の子供にとっては今が頑張り時。野球をやりたいというのなら一緒に頑張ってあげたい」。安藤会員は自分を育ててくれた野球という柱から離れても、さらに自分を成長させてくれる柱を見つけて、人としての成長を続けています。
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