Congjie Zhanが初めて母親にアドバイザーになりたいと言ったとき、20年以上この職業に就いているベテランの母はこれが単なる仕事ではなくお客さまに一生責任を持つものだと考えるよう注意を促しました。
一例として母親のXuling Dengは基本的な医療保険だけを希望する経営者に10年間サービスを提供してきました。金額的には小さな契約でしたが、MDRT会員だった彼女はお客さまを定期的に訪問して健康診断の手配をし、医療問題を解決するため医療関係者の連絡先や仕事を通して蓄積したその他のリソースを紹介しました。
「お客さまになってくださるのはあなたを信頼しているからなので、信頼にふさわしい人間になってお客さまに真摯に仕える必要があります。気軽に辞められるような仕事ではありません」と息子に諭しました。
お客さまになってくださるのはあなたを信頼しているからなので、信頼にふさわしい人間になってお客さまに真摯に仕える必要があります。
—Xuling Deng
Dengの事業が成功したのはお客さまが彼女を信頼し、そのサービスを評価したからでした。Zhanは母が得た信頼とお客さまを引き継ぐことを期待する気持ちもあったかもしれません。当時20代だったZhanは建設業界で働いており、長時間の労働と通勤時間(あるプロジェクトでは現場に着くまでに3時間かかり、家族が病気になっても帰れませんでした)を要する仕事を辞めたいと強く願っていました。しかし現在7年間MDRT会員の彼にとって事はそう簡単に運びませんでした。最初に見込客になるはずだった友人たちでさえ、Zhanがどれくらい新しい仕事を続けられるのか遠くから見守りたいと考えました。
「長年この業界にいる母親の後ろ盾があったものの、私は転職を経て業界では新参者でした。お客さまは様子を見ている感じでした。私がどれくらい長く続けるか分からなかったので、自分の保険の担当者が不在になることを心配していたのです」とZhanは打ち明けました。
スイッチを入れる
Zhanはたとえ親の七光があってもアドバイザーとして簡単に成功できるとは思っていませんでした。実際に彼は母親の素晴らしい評判のオーラに埋もれてしまい、何をやってもうまくいかず彼女の信用さえ落としてしまうのではないかと恐れました。それでも自分には彼女に劣らない別の能力があることを証明したいと思いました。
母親は40人以上のアドバイザーから成るチームを統括していますが、Zhanはまずその同僚たちからお客さまのニーズを理解して仕えることの重要性を学びました。アドバイザーになって2年が経過したころ、元同級生の子どもが高熱を出し入退院を繰り返しましたが回復しませんでした。そこでZhanはより高度な医療を受けられる医療機関を紹介し、大がかりな治療にかかる費用を補填できる医療保険を提供しました。
「お客さまは私が彼の家族やビジネスのリスクとニーズを深く理解していることに気付き、私にありがとうと言ってくれました。これはお客さまが私への信頼を高める一つのきっかけとなりました。また自分がこの仕事に向いていると確信した瞬間でもありました」と言います。
認識を変える
もう一つの問題は「二世」だと思われることでした。中国で二世と言えば、富を受け継いで甘やかされた不作法な若者というステレオタイプで見られます。その結果、年長者は二世から保険に加入することをためらう傾向があります。若者にはサービス精神が足りない上、すぐに辞めるので自分の保険を守ってくれる担当アドバイザーがいなくなると考えるからです。
Zhanは保険や医療のニーズに応えるためにお客さまのもとへ足しげく通い、さらに法的な問題に対しては専門家を紹介して支援し困難に負けずに前進し続けました。クライアントに安心感を与えるうちに自分の仕事も安定してきたと感じるようになりました。Dengと仕事をしていた経営者もZhanの最大のクライアントの一人になりました。そのお客さまを引き継いでからは定期的に保険契約をチェックし、家族の医療保険やファミリー・ビジネスの資産管理、相続の手配などを行いました。彼はこの業界で学んだことと経営コンサルタントのアドバイスを組み合わせ、お客さまのニーズに合ったさまざまな解決策をカスタマイズし、2023年にはトップ・オブ・ザ・テーブルの資格を得ました。
Zhanは最近お客さまから「お母さまのレガシーを引き継いで意義のある仕事をされていますね。今私は自分の財産を次の世代に引き継ぎたいと考えています。あなたなら子どもたちのこともきっとよくサポートしてくれると信じています」という言葉をいただきました。
レガシー
Zhanはお客さまと共に成長するだけでなく、その子どもたちや孫たちとも一緒に成長し、必要とするサービスや商品を提供できると考えています。
「多くのお客さまは母が引退したら面倒を見てくれる人がいなくなると心配していました。しかし私が来てからは自分たちだけでなく、子どもたちや将来の世代まで良いサービスを提供してもらえると安心してくれています」と言います。
Zhanは母親と同世代のお客さまを理解してつながることも、若さというアドバンテージを生かして二世のお客さまにより良いサービスを提供することもできます。
「世代ギャップを考えれば母より私の方が二世あるいは三世ともうまくやっていけると思います。若者の多くは自分の本当の気持ちを年長者に話したがりません。私はちょうど同年代なので彼らが本当は何を考え、何を必要としているのか理解し、ニーズに合ったサービスを提供できる立場にいます」と語りました。
Leo LiはMDRTのアジア太平洋市場向けコンテンツ開発を担当するTeam Lewisのライターです。Contact: mdrteditorial@teamlewis.com
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