Gregory B. Gagne, ChFCは数年前から日曜の朝1時間を翌週のお客さまとの面談を想定したロールプレイに充てています。ニューハンプシャー州の24年間MDRT会員であるGagneはリハーサルをすることで成約率が上がり、既存顧客からの追加ビジネスが増え、心配性なお客さまから寄せられる「私の資産は市場でどうなっているの?」といった質問により的確な答えを準備することができるようになりました。
さらに毎週のスタッフ・ミーティングでは、やるべきではないのに行っている業務、やるべきなのに怠っている業務についての議論を重ねています。その結果、作成と送付に手間がかかる一方キャンセルが減るわけではないのでアポイントメント確認の手紙を廃止し、会議ごとにアジェンダを作るのではなく標準的なアジェンダを用意してそこから会話を深く掘り下げるプロセスに変更しました。
9月1日からの新年度にMDRT会長に就任したGagneは継続的な改善およびチームの成長の2点に注意深い目を向けながら、MDRTの戦略計画および組織の世界的な影響力をさらに拡大する取り組みを継続します。
会員がいる世界のどの地域にも最大限の価値をお届けしたい。
将来を見据えて
MDRTはあらゆるキャリア段階の会員のためにアニュアル・ミーティングやグローバル・コンファレンス、TOT会議やMDRT EDGEといった対面会議に新たに注力し、DX(デジタル・トランスフォーメーション)を継続し進化させることにより会員の要求に応じた価値を提供しています。いずれの取り組みも会員が自分に最も適した方法で、欲しい情報や必要な情報を見つけられるようにMDRTが投資し続けた成果です。
「対面会議に出席していなくてもMDRTコミュニティの一員になることができます」と述べました。
MDRTはコミュニケーションを利用して会員を魅力的なリソースに誘導する努力を続けています。これにはアジア太平洋地域の12の国と地域で72,000人以上の会員向けに開発されている多言語コンテンツも含まれます。「会員が活動する世界のどの地域にも最大限の価値をお届けしたい」とGagneは言います。
また、MDRTは熱心に活動する会員の功績を称えるためMDRTフェローの認定を開始します。MDRTフェローは教育および経験値の主要な基準を満たし、多くの時間と能力をささげてボランティア活動や思想的なリーダーとして活躍した方です。
GagneはMDRT Global Services(MDRTカルチャーをもった管理職を目指す機関)や、MDRT Academy (Gagneによれば自分が初心者のころにあれば低迷期の苦闘を6~7年短縮できたかもしれない) といった進化し続けるMDRT関連ブランドの取り組みに言及しました。より多くの熟練のMDRT会員がMDRT Academyのメンターとして志願することを期待しています。
実際、息子のLucasはMDRT AcademyのメンバーでありGagneの業務の多くを担当しています。Lucasは間もなくMDRT会員になれる予定で、会社で2番目に若いアドバイザーのJames Ellisはすでに1年目のMDRT会員です。「私達は道を切り開き、次の世代を育てています」とGagneは述べました。
MDRTの指導者達が信じてくれていることを知るだけでも素晴らしい経験であり、真のリーダーのあり方を知る第一歩となりました。
温かいウエルカム
ガイダンス(助言)とエンパワーメント(能力強化)はGagneの投資および保険事業の大事な要素です。彼の会社(代理店)は400人の退職したあるいは退職が近づいているお客さまのために約4億ドルを運用しており、4人のアドバイザーと3人のサポート・スタッフ(業務担当者、投資アナリスト、窓口担当者)がいます。オフィスに来たお客さまはすぐに面談に入るわけではなく、会議室にたどり着く前にホールで10~15分間チームメンバーと談笑するのが習慣になっています。
「お客さまは担当アドバイザーだけでなくチーム全員がサポートしてくれることを知っており、チーム連携のアプローチを強く感じています」と述べ、会社は自分のものではなくむしろチームが力を合わせて築いているという見解を示しました。「私が会議室に呼んでもお客さまはスタッフと話したがります。これは素晴らしいことです。お客さまは私達に親しみを持ち、私達はお客さまに親しみを持っています。お客さまは単なる収入源ではありません」
現在Gagneは事業を10倍に成長させる10年計画の取り組みをコンサルタントと行っており、ちょうど中間点を過ぎたところです。あと2倍になれば目標を達成できます。これは主にプロセスを改善し、テクノロジーを追加する前に技術を習得し、新しいスタッフを雇う前に問題を解決したおかげです。コンサルタントはGagneが自身をハンター、他のアドバイザーを農家と見なしていることを知り、お客さまをハンター仲間に変えて紹介を依頼することを提案しました。
これができるのは強靭なコミュニケーション戦略があるからで、毎月配信されるビデオやウェビナー、隔月のニュースレター、リアルタイムで更新される顧客ポータルなど年間20~25の接点を用意しています。事業目標の達成に役立てるため、コンサルタントの助けを借りて紹介を受ける能力の評価項目を構築しました。現在はTOT事業継続委員会のコンテンツに触発されて、事業継続を支援するためのパートナーシップを実施しています。
オフィスを離れて
Gagneのリーダーとしての資質は大きな組織の中で役割を果たす姿勢や私生活の至る所にも表れています。バンドのドラマーとしてビートを刻み続け、今はなきバンドでチャーリー・ダニエルズやマーシャル・タッカー・バンド、ケニー・チェズニーのコンサートのオープニングを務めたことがあります。また自分が通う教会のバンドで毎週ドラムをたたき、数年間MDRTバンドのRoundaboutで演奏してきました。そのような機会はバンドの設営スタッフとして機材を運んでいたとき、代役が必要になったら声をかけてくださいと申し出たことから始まりました。
キャンピングカーで全米をドライブするという趣味からも明らかなように、家族全員がアクティブです。イエローストーン国立公園からメイン州、テネシー州、そして途中にある無数の場所を訪れ、今度はカナダまで行く計画を立てています。ドライブによって視点が変わり目的地だけではなく旅そのものの良さが分かったと言います。予期せぬ寄り道をすることもあり、お客さまに勧められて行ったミズーリ州セントルイスの市立博物館では子ども達が巨大な室内滑り台で大はしゃぎして家族の素晴らしい思い出となりました。
また毎週金曜日は会議を入れず昼までに仕事を終え、妻のDianaとランチデートをします。
「ジープに乗って幌を下ろしメイン州やマサチューセッツ州、ニューハンプシャー州の海辺をドライブする」デートだとGagneは言います。スケジュールを最大限に有効活用するため、朝のうちにワークアウトをして、家で3~4時間仕事をしてから10時に出勤します。MDRTの役員会で長い移動時間が必要なときは機内で仕事をします。「妻とのデートは1週間の中で一番の楽しいひと時です」とのこと。
参加の最初のステップがリーダーシップの育成につながるとは思えないかもしれませんが、バンドの設営スタッフがドラマーになることがあります。
始まりの経緯
Gagneが言うように何の障害もなく成功に至る人はほとんどいません。彼自身も1996年に所得税申告で赤字を出すという悲惨な経験をしたことがあります。しかも当時妻は妊娠中で安静にしなければならない時期でした。その申告書はオフィスの引き出しに保管して過去の失敗を忘れないように時々見ています。TOTの資格を15回連続で取得しているGagneは「誰でもそのような時期を経験する必要があります。そうすれば今その状態ではないことに感謝できるし、二度と戻ろうと思わないでしょう。失敗という踏み石につまずかずに成功にたどり着く人はいません」と述べました。
Gagneは成功への道筋を語るとき自分以外の人のことをまず口にします。1992年にこの仕事を始めた当初は週に250件以上の飛び込み電話をかけましたが成約できずに苦しみました。しかし同僚のRobert N. Garneau, CLU, ChFC(ニューハンプシャー州の39年間MDRT会員)は彼を自分の案件に同行させクロージングを見せ、共同募集という形で、収入を助けてくれました。またAndrew C. Lord, CLU, ChFC(ニューハンプシャー州の35年間MDRT会員)はGagneを自分のビジネスに招き1998年に投資顧問会社の開業に導いてくれました。
新しいビジネスを始めるときにサポートしてくれた義理の両親にも感謝しています。その後フィー・ビジネスに移行し、1999年にMDRTの資格を得て初めてニューオーリンズのアニュアル・ミーティングに参加したときは「ついにここまで来たか」と感慨にふけりました。会場で他の会員にアドバイスを求めると喜んで助けてくれることを知りました。
2009年にビジネス構造委員会の委員長に就任したときどのようにリーダーシップを発揮すれば良いのか全く分かりませんでしたが、GarneauとLordのおかげでMDRTの活動に深く関与できるようになりました。「MDRTの指導者達が自分の能力を信じてくれていることを知るだけでも素晴らしい経験であり、真のリーダーのあり方を知る第一歩となりました。先輩のボランティア・リーダー達は一つ一つ教えてくださり、少しでも困ったことがあれば助けに来てくれました」と振り返ります。
力強い変化
ボランティアの経験は父親、夫、アドバイザーそしてメイク・ア・ウィッシュの地元支部の理事など彼が果たす人生のあらゆる役割で役立ったと言います。会長職に加えてMDRT Foundationエクスカリバー・ナイトの称号を持ち、また息子のLucasと娘のSarahとEmilyをメイク・ア・ウィッシュの組織に誘いました。それ以来、3人の子ども達は今日に至るまでボランティア活動を続けています。
参加の最初のステップがリーダーシップの育成につながるとは思えないかもしれませんが、バンドの設営スタッフがドラマーに、委員会のメンバーが委員長に、そして新人が育てる側やコーチや司会者になることもあります。
「助ける意志を表明した人は、その後どのような特権に恵まれるか誰も分かりません」と言い、「会議の合間の会議」が好きで談話室やコーヒーショップでの会話が「人生の教室」を生み出していると付け加えました。「役員会レベルの人達は誰も肩書を求めていませんでした。役職の方が彼らを求めてきたのです」
組織をサポートし関わる方法は無数にあります。Gagneはメンタリング、個人が互いに助け合って全体が向上すること、「一緒にいる方が絶対に良い」という言葉を強く信じています。
なぜなら学び、成長し、協力する機会は決して無くならないからです。「MDRTは現在の自分と、(能力を発揮した)なれる自分とのギャップを埋めてくれます」と語りました。
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Gregory Gagne greg@affinityinvestmentgroup.com