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ゴールドを目指す
ゴールドを目指す

7 01 2023 / Round the Table Magazine

ゴールドを目指す

再現性のある小さな習慣が大きな成果につながる。

対象のトピックス

優秀なアドバイザーになるには、またどの分野でも優れた成果を出すには一貫性が重要です。小さな習慣を着実に繰り返すことは大きな成果へとつながり、私生活もビジネスもうまくいくようになります。自己管理のコツを共有した会員の多くは、1日をワークアウトや祈りや振り返りでスタートして心を整え、その習慣をビジネス会議と同じように予定に入れていました。

さらなる自己研鑽のためにお勧めするのは目標設定、パフォーマンスを測定すること、集中力や時間管理を促す環境に身を置くことです。MDRTのメンバーが毎日繰り返している小さな行動がビジネスや生活にどのように好影響をもたらすのか、さらに詳しくご紹介します。

リストと好奇心

Thian Lung Jongの1日は35分間の朝の散歩から始まります。

「この時間は心と体を目覚めさせる効果があります。また多種多様な事柄について自分と対話しています」とマレーシアの14年間MDRT会員は言います。

見込客リストをアップデートすることも朝の日課です。この作業は通常は朝礼後に行いますが、Jongはこのリストが成功するための重要な要素の1つだと考えています。リストは3種類あります。

  1. マスターリスト: クライアントになる可能性がある人。常に新しい人との出会いがあるので、データを携帯電話に入力して翌日マスターリストに転送します。
  2. プレゼンテーション・リスト : 今月中にプレゼンテーションができるお客さま。
  3. PRリスト: 数ヶ月以内にプレゼンテーションをしたい方。通常ご提案のプレゼンテーションをする前に何度かウオーミングアップのセッションを行います。

Jongは好奇心を持ち続けることも大事だと言います。「好奇心を持つことはキャリアにとってもプライベートにとっても重要です。クライアントを含めて私達の人生に関わる人々と深い人間関係を築く助けになるからです。さらに好奇心はアクティブ・リスニングを強化し、学びを継続させ、キャリアと私生活に新鮮な視点と喜びをもたらします」と語りました。

成長は一貫性から生まれる

R. J. Kelly, AEP, MSFSは生活の一部に一貫性を持たせると他の領域にも影響が及ぶと述べました。

「一貫性のある睡眠習慣や運動習慣を身に付けると他の習慣や自分の使命、ビジネスもより良い状態になります」とカリフォルニア州サンディエゴの43年間MDRT会員のKellyは言います。

「首尾一貫していることが重要です。決まった時間に床に就き、朝の習慣を確立してください。私はFitbitで自分の睡眠を記録して体調管理をしています。目覚まし代わりのスマートフォンはアラームが鳴ったときにベッドでゴロゴロしないように洗面所に置いています。ベッドから起き上がって止めなければ鳴りやまないからです」

そして大手保険会社の社員でも独立したアドバイザーでも、毎月定額の収入を受け取る気持ちが大事だと添えました。

「多額のコミッションを手に入れるのは素晴らしいことですが、昨年の英雄ほど無意味なものはないという格言があります。私も定額を収入として受け取り、その範囲で生活し、資金管理をしたので資産を築くことができました。また、個人退職金口座への送金などさまざまなことが可能になりました。経営者としての心得の一つです」とKellyは語りました。

スケジュールと家族

Angela Oddo, CFP, MBAは夫と共に毎朝5時20分に起床し、子ども達に邪魔されずにコーヒーやおしゃべりを楽しみます。夫の出勤後、午前7時にパーソナル・トレーナーとワークアウトに出掛ける前にメールを片付けるため受信トレイに素早く目を通し、担当スタッフへの転送や迷惑メールの削除、簡単なメールへの返信などを処理します。

「トレーナーに関しては決して妥協しません。3年前から専属トレーナーを付けていますが精神と体の健康を保つ助けになっています。この習慣が仕事よりも健康を優先する方法なので、予定表に記入して常に実行しています」とカナダの4年間MDRT会員のOddoは述べました。

トレーナーが来ない日は朝6時からトレッドミルで走り、メールをチェックして1日の予定を確認してから娘を学校へ送り届けます。

「もう1つのコツは1日の時間をアポイントメントやフォローアップ、勉強、戦略的思考の時間とブロック分けして管理することです。戦略的思考の時間は業務ではなく戦略を立てる時間です。設定された時間枠に例外を作ることができるのは私だけで、今年は妥協しないように取り組んでいます。以前は仕事を優先して例外を設け過ぎていました。スケジュールを守ることで正しい分野に集中することができ、後れを取ることも家族の時間が削られることも無くなります」と述べました。

以前は何曜日でも夜間でもアポイントメントを入れていましたが、5年前から週末の仕事をやめました。「働く時間に境界線を引くことは個人的にもビジネス的にも非常に有益でした。家族と過ごす時間が増えた上、時間管理にもっと気を配るようになりました。お客さまは私の時間を尊重し、私をプロとして扱ってくれます」と言います。

最後の点としてOddoと管理担当スタッフは毎週月曜日の朝にその週の予定、処理するべき課題、優先順位の変更などを確認します。金曜日にはその週に達成したことを振り返り、次の週の目標を準備します。

「このルーティンにより私達一人ひとりが責任感を持ち、事業を推し進めるのに必要なタスクに取り組むことができます」と語りました。

西洋と東洋の哲学

シンガポールの19年間MDRT会員のPearlyn Koh, ChFCは「前向きで健康的な思考は生産的で中身の濃い健全な人生を送るのに不可欠です。私は毎日自分がいかに恵まれているかを思い起こし、つらいときでも灰色の雲の裏にある希望の兆しに目を向けるようにしています」と言います。

彼女はソーシャル・メディアで現代のインフルエンサーを追うよりも歴史上の思想的リーダーの前向きな考え方を収集しています。「兵法」を記した孫子は戦い方を思慮深く選択することを提唱し、ソクラテスは「吟味されない人生は生きるに値しない」という言葉を残しました。また荘子の知恵は自分の力ではどうにもならないことに反応しないで結果を受け入れることを教えてくれます。Kohは「おかげで嵐の真っただ中にいるときでも結果にこだわり過ぎずに心を落ち着かせることができました」と述べます。

一人で食事をしないこと。よく知らない人も新しい人でも、食事をするということは会話をして知り合うまたとない機会です。
—Lam Pui Ka

世間一般とは異なりソーシャル・メディアの「雑音」に触れることを最小限に抑え、真の人生を生きる喜びと心の平和を取り戻しています。それは自己実現つまり精神的、感情的、身体的な資質を十分に生かして可能性を最大限に引き出し、人生の旅を通して自分の存在意義を理解することにつながります。

「日々の内省によって私の価値や自信を否定するメッセージを取り除き、代わりに前向きなインパクトのあるメッセージを心のスペースに送り込んでいます。そうすることで職場やビジネスあるいは社会や個人で出会う人々にポジティブに対応できるようになりました。その過程で処理能力が高くなり、より生産的になりました」と語りました。

スケジュール、会食、フォローアップの習慣

Lam Pui Kaはその日の予定をしっかりと把握しているので1日をすっきりとした気持ちで始めることができます。マレーシアのクアラルンプールで働く6年間MDRT会員のLamは1週間あるいは2週間前に全ての面談と業務の予定を携帯電話のカレンダー・アプリに入れて管理しているからです。このきちょうめんさは毎日アポイントメントかミーティングを3件入れるというもう1つの良い習慣の維持にも役立っています。

「アポイントメントは仕事のためですが、ミーティングは保険とは関係なく人と話すことを含めています。何年もご無沙汰している方と再会したり経営者にパンデミック後の経営戦略をお聞きしています。毎日3人の方とお会いすることは非常に生産的で毎日何かしらの学びがあり、紹介を受ける機会が常に開かれているので有益です」とLamは言います。

一緒に仕事をするのが楽しいと思える人としか会わないので、この戦術は苦になりません。ランチやディナーや軽食は誰かと時間を過ごすチャンスであり、何かを売るためではなく相手のことを知るためのものです。

「保険業界の人と会食する必要はありますか? 一人で食事をする必要はありますか? 誰かと一緒にご飯を食べて、話し合ったりファイナンシャル・プランニングについてシェアしたりするべきです。誰かと食事をしましょう。私はメンティーや新入社員に一人で食事をしないように言い続けています。よく知らない人も新しい人でも、食事をするということは会話をして知り合う、またとない機会です」とLamは語りました。

また寝る10分から15分前に1日を振り返ることも大切です。日曜になって前の週を振り返るアドバイザーもいますが、前の月曜日に何があったかを思い出すのでは遅過ぎます。

「今日の午後に話した人々を思い起こし、次のアポイントメントのために連絡できる人がいないかを吟味したいのです」と述べました。振り返りを記録してその日に出会った人の保険に対する興味を「冷たい」「ぬるい」「温かい」に分類しています。「冷たい」は保険に興味がない人、「ぬるい」はもっと知りたいと思っているが特定の商品やサービスを決めかねている人、「温かい」は保険に加入済み、もしくは加入しようとしているので行動が見込める人です。

「アドバイザーの中には4~6ヶ月間フォローアップした後に次の見込客に移る人がいますが、それは間違っています。話をした人は誰でもクライアントになる可能性があるので、ずっとフォローするべきです。今すぐや来年は無理でも、例えば10年後に私達がビジネスを続けている限り起こり得ることです」とLamは語りました。

朝の予定表

Janette Tan Leeは敬虔な祈りから1日を始め、その日の心を整えます。

「気持ちを落ち着けるのにとても大切な時間です。このように1日を始めると静かで平和な気持ちになれます。ハプニングが続出してどうすればいいか分からなくなる慌ただしい日もありますが、そのようなときこそ神様の助けが必要です」とフィリピン・マニラの15年間MDRT会員のLeeは言います。

その思いは彼女と6人のスタッフがZoomでその日の「擦り合わせ」を始める直前にささげる短い祈りにも表れています。この時間は今日行うべき優先事項やタスク、アポイントメントの準備、書類の集配をするドライバーの手配、クライアントへの連絡、その他の仕事を確認します。Leeは「こうした事柄を擦り合わせることにより、私達は一致団結して働くことができます」と述べました。

LeeとスタッフはFacebook Messengerのチャットルームで各業務の動きを追跡します。引き受け査定中の案件、契約内容の要約やアップデート、保険証券の配送(お客さまへの贈り物を同封)、緊急の集金や書類の収集などそれぞれの業務別に割り当てられた6つ以上のチャットルームがあります。「どの件はどのチャットルームを見ればいいのかが分かるので簡単です。どこに投稿すればいいのか、どこを探せばいいのか明白だからです」と言います。Leeのもう一つの習慣は何事も一週間以上前にスケジュールすることです。彼女は携帯電話のGoogleカレンダーを利用してスタッフと共有しています。

記憶時計

「アップルの元CEOスティーブ・ジョブズは『情熱を持つ人は世界をより良い方向に変えることができる』と言いました。私は『規律を持つ人は自分の人生を好きなように変えることができる』と思っています。私の考えは規律に力があるのではなく、規律を応用できることに力があるということです」と韓国ソウルの11年間MDRT会員のHyoun Pio Park, MBAは言います。

脳科学では寝る前の最後の考えは翌日の記憶に残ると考えられています。Parkは規律を応用する手法の一つとして時計を有効活用しています。スマートフォンのアラームに翌日にしなければならない最も重要なこと、例えば両親に電話をする、見込客探しについて勉強する、あるいは報告書の提出期限などが表示されるように設定します。AndroidとiPhoneでアラームのタイトルをつける方法はYouTubeで紹介されています。

「こうすれば忘れないし、一晩考える時間が増えます。またアラームのタイトル付けを通して明日の予定をチェックしておけば、明日やらなければならないことに優先順位を付けやすくなり、より充実した1日を送ることができます」と述べました。

時間管理のもう一つの規律アイディアはシャワーを浴びているときに目の付くところにアナログ時計を置き、予定されている会議をイメージして隙間時間に何ができるか考えることです。例えばランチ・ミーティングと午後3時のアポイントメントが予定されているなら、空いている時間に報告書を書くことをイメージできるので家を出るときにノートパソコンを持参します。

「普段の生活では時計や予定表はほんの数秒間しか見ないものですが、入浴中なら時計を見ながらその日の行動や約束のリハーサルをする時間があります」と語りました。

自分への説明責任

習慣は後天的な行動であり、規律は強制された行動パターンです。習慣を規律に変える最も重要な要素の1つは繰り返し練習することです。インド・ムンバイで19年間MDRT会員として活動するRavi P. Rajpalは、アドバイザーに求められる習慣を身に着けるには多くの練習が必要であり次のような活動を含めるべきだと言います。

  • 人に会う
  • 推薦や紹介を依頼する
  • 知識を増やす
  • お客さまが感動するような体験を生み出す
  • スタディー・グループに参加する
  • テクノロジーやソーシャル・メディアに精通する

「クライアントとの面談で紹介を依頼しなかったときは、なぜこの規律に従うことができなかったのか自問しなければなりません。習慣化を妨げているものは何か? 紹介依頼のトレーニングが必要なのか? 規律は強制された行動であり、習慣を規律に変えるには機械的に繰り返す必要があります。そこで私は前述のアドバイザーの必須習慣を表にして10点満点で自己採点しています。そうすることで自分の立ち位置が分かり、次の行動方針を立てることができます」とRajpalは述べました。

毎週あるいは毎月定期的にアドバイザーとしての習慣の実践度合いを採点し、各分野でどれだけ練習が必要かを確認しています。もし紹介が3点なら紹介を依頼するテクニックを勉強会やmdrt.orgでもっと学ぶべきです。ソーシャル・メディアのスキルが2点ならサポートが必要であり、仲間のMDRT会員にコーチングをお願いするかもしれません。

「また1日が終わるまでに10点を獲得すれば、その日の仕事が完了したことになるポイント・システムも作りました。紹介を依頼したり受けたりしたら2点、予定表にある仕事を終えたら2点です。投稿によるソーシャル・メディアの更新やファクト・ファインディングの完了はそれぞれ1点です。習慣表で自己採点することは習慣を根付かせ生活の規律の一部にするのに有益です。習慣や規律を自分のものにする唯一の近道は練習です」と断言しました。

CONTACT

Thian Jong thian@jmh.my
RJ Kelly rj@wealthlegacygroup.com
Pearlyn Koh p_oyster@rocketmail.com
Janette Lee janette.t.lee@sunlife.com.ph
Angela Oddo angela.oddo@sunlife.com
Hyoun Pio Park metlife0070@gmail.com
Lam Pui Ka lampuikapru@gmail.com
Ravi Rajpal askravirajpal@gmail.com